2017年12月30日土曜日

最近のカープ、あれこれ~'17.12.28、新年の誓い・恐怖の6番・新たなる覚醒へ。


☆さて、来季はエースとしてのピッチングを。


◇広島・ジョンソン リーグ3連覇の中心に/新年の誓い 12/28(木) 12:02配信 週刊ベースボールONLINE

 不本意なシーズンを終えたエースが、2018年の巻き返しに向けて燃えている。来日3年目となったクリス・ジョンソンは、17年シーズンの登板はわずか13試合。16年は外国人投手として2人目となる沢村賞を受賞し、25年ぶりのリーグ優勝に貢献したが、17年は不運な1年を過ごしてしまった。

 開幕投手を務めながらも、咽頭炎から来る体調不良が重なって長期離脱。6月に復帰したものの7月、9月と再び二軍降格し、6勝にとどまった。抜群の安定感を誇る男が防御率4.01では、満足できるはずがなかった。

 たび重なる離脱を強いられた17年を振り返り「体の健康を保ち、故障離脱をなくすこと。そうすれば安定した成績を残す自信はある。それが今年に関してはできなかったから……。チームに貢献できなかった」と視線を落とした。チームは大黒柱の離脱をカバーし、リーグ連覇を達成。悔しさと喜び。複雑な心情が重なるが、18年に懸ける意気込みは強い。3年連続の開幕投手となれば助っ人では3人目の快挙。悔しさをぶつけていく。

 18年は再びチームを引っ張る。

「とにかくオフにしっかりと準備を重ねたい。今までと同じやり方で、同じように体を作っていく」

 右打者の内角を次々に突く直球と、ギリギリから変化するカットボール、大きく割れるカーブの威力は過去2年の実績が証明済み。

「感慨深い1年になると思う」

 18年は輪の中心で、球団史上初のリーグ3連覇を。この男なくして悲願はない。


☆いやいや、首脳陣の信頼も相当失ったんじゃないかとは思います。特に2回目の離脱に関しては、緒方監督も相当おかんむりでしたからね。


☆ただ、それも裏を返せば、それだけ期待し、信頼しているということ。その信頼回復は、結果を出すことでしかできない。で、実際、結果を出してくれると思いますよ、ジョンソンなら。開幕投手はジョンソンが適任だとK.Oは思っているので、是非まずはそこをクリアしてほしいと思います。


☆さらに、ローテの一角として頑張ってほしい、大瀬良くん。


◇広島 プロ4年目の大瀬良大地・先発として最後まで投げ切ったシーズン 12/28(木) 6:02配信 広島アスリートマガジン

「『もう一度ゼロから立て直していく』という強い思いを持ちながら、先発の座を奪っていく気持ちです」

 プロ4年目を迎える大瀬良大地は、今季こそルーキーイヤー以来となる開幕ローテーションの座を狙っていた。だが、アピールする前にアクシデントが襲った。

*  *  *  *  *  *


◆今年は意気に感じて投げられています

「すごくがっくりきました。今季のキャンプには良い状態で入っていけていたので。このままいったらという思いがある中で、やってしまったという思いでした」

 2月の春季キャンプで右脇腹に違和感を覚え、2年連続でキャンプ途中離脱となってしまい、先発枠争いから一歩出遅れてしまう。
 しかし、オープン戦終盤に間に合い、なんとか開幕ローテーションの座を奪い取った。

「本当に必死でした。ローテーションの中でも一番下という立場だったので、1回の登板でミスをしてしまったら、『ダメかもしれない』と思っていました」

 開幕直後は先発の役割を果たしながら勝ち星から見放されたが、4月27日の巨人戦(マツダスタジアム)では7回無失点の好投。

「先発としてというよりも、自分が投げてチームが勝って良かったと思いましたが、自分の事で良かったという感覚はあまりなかったです」

 2015年5月以来、724日ぶりとなる先発勝利を開幕4戦目で飾った。
 だがその後、2試合連続6失点を喫するなど、打ち込まれる登板も目立ち、1カ月以上白星から遠ざかった。

「続けて6失点した時はフォームが定まらない中で力を入れて投げ、制球が乱れて四球も多くありました。なので『7、8割くらいの力でフォーム重視で投げる』ことを意識してから良い方向に向かっていきました。
 最終的な目標は真っ直ぐで押すことですが、今は結果を残すことが目標で勝つにはそれが一番だと思ったので、我慢してそういう投球をする中で強い真っ直ぐを取り戻していけたら良いなと思っていました」

 試行錯誤した結果、制球力を重視したスタイルに変えたことが功を奏し、5月24日のヤクルト戦から3連勝。
 そんな中でも大瀬良は先発投手として結果を残すため、良いと思う事は積極的に試した。そしてシーズン中にも関わらず投球フォームの微調整も試みた。

「軸足でタメをつくる時間がほしいと思って、良い投げ方を探していました。いろんな投手のフォームを動画などで見ていた時に斉藤和巳さん(元ソフトバンク)の一度目線を切って投げる投球フォームを見てピンときました」

 1年間先発ローテーションの座を守るため、時には気分展開であごヒゲを蓄えて登板に臨むこともあった。こうしてもがき苦しむ中、大瀬良に勝ち運が味方し始めた。

「負けがついてから次の登板を迎えるのと、そうじゃないのでは違います。野手、中継ぎのみなさんに感謝しながらの期間でした」

 初勝利以降、打ち込まれた試合も強力打線が大瀬良の負けを消した。結果的に7月26日までに開幕7連勝。
 開幕投手のジョンソンが長期離脱する中、野村祐輔、岡田明丈、薮田和樹らの投球に刺激を受けながら先発ローテーションを死守し、連覇を目指す優勝争いの中で投げ続けた。

「昨季は何の役にも立てなかった思いが強くありました。今年は開幕からでずっと先発で投げている中で優勝争いができています。昨季仕事ができなかったと思っている分、今季は意気に感じて投げられています」

 今季、連覇を目指す中で先発として最後まで投げ切ったこの経験が、背番号14をさらに大きくしていくはずだ。


▼ 大瀬良大地(おおせらだいち)/投手
1991年6月17日生、長崎県出身。26歳。
長崎日大高-九州共立大-広島 (13年ドラフト1位)


☆まあ今年は先発復帰して、ローテで回って10勝、復帰1年目としては、100点満点だと思いますよ。


☆先日、黒田さんのアドバイスの話がありましたが、今の大瀬良くんのストレートでも、十分やっていけると思います。江夏さんは、往年の豪速球が投げられなくなってからも、抑えとして活躍しましたが、「江夏の21球」でも有名な、特に佐々木との駆け引きは、ほんとに面白い。佐々木がカーブを狙っていると察知して、ストレートで簡単にストライクを取ったり、絶対にファールになるところに投げて、カウントを稼いだり。最後はボールになるカーブを振らせて、三振。


☆どうやって今の自分のボールを生かしていくのか。目的は150㎞のボールを投げることでも何でもありません。


☆さらに、ローテを狙う、この人。


◇カープ九里『でかグラブ』で癖隠し 黒田氏の金言で秘密兵器導入 12/28(木) 6:05配信 デイリースポーツ

 広島・九里亜蓮投手(26)が27日、新たな“でかグラブ”と共に先発ローテ定着を目指すと意気込んだ。スポーツ用品メーカー・ザナックスと来季のアドバイザリー契約を結び、心機一転。昨年までのチームメート・黒田博樹氏(42)からの助言をもとにグラブを大きくし、バランス力アップで来季こそ先発ローテを守り抜く。

 もう一度、真っさらなマウンドに上がる。来季の目標はシーズンを通して先発ローテを守ること。九里は「先発としてやりたい気持ちは持っている。来年また開幕ローテに食い込んで、1年間守れるようにしたい」と力を込める。新たに「ザナックス」と来季のアドバイザリー契約を結び、こだわりの“でかグラブ”で勝負の1年に挑む。

 「グラブは大きいものをお願いしました。小さすぎると扱いにくいので。(通常サイズと比べて)2センチぐらい大きいと思います」

 尊敬するレジェンドの言葉がきっかけだ。昨季まで一緒にプレーした黒田氏から、投球時の「左右の手の連動性」についてアドバイスを受け、動きの中で意識するようになったという。グラブのサイズを2センチアップさせたことで、癖を隠せるのはもちろん「大きい方が扱いやすい」と投球バランス的にも自身にフィットした。

 プロ4年目の今季はキャンプ、オープン戦から“ポスト黒田”を目指して猛アピール。開幕ローテ入りを果たすと、粘り強い投球で前半戦のロケットスタートを支えた。「完璧を求めすぎるなよ」という黒田氏の金言によって意識改革。失点を恐れず「気持ちが楽になった」と明かす。

 チーム事情でシーズン途中から中継ぎに回ったが、ロングリリーバーとして持ち味のタフネスぶりを発揮。35試合に登板し、9勝5敗、防御率3・64。キャリアハイの成績を残して、リーグ3連覇に大きく貢献した。

 契約更改の席では、球団から今季の働きを高く評価されたが、まだまだ満足できない。さらなる進化を遂げるため、今秋のキャンプでは投球フォームを微調整した。シーズン中は7足分だった踏み出す足幅を6足分に変更。左足にしっかり体重を乗せることで、制球力のアップにつながったという。

 スパイクにもこだわった。「足がシューズの中で動かないようにリクエストした」とフィット感を追求。スエード素材、8本歯で仕上げ準備は万全だ。新たな相棒と共に、5年目の来季こそ先発ローテに定着する。


☆投げ込みによって球速がアップ、ツーシームも武器になった、九里くん。用具にこだわりも出て、さらなるレベルアップに貪欲になってるようですね。


☆今季前半のピッチングが継続できれば、二桁は確実に勝てます。今年でつかんだものはあるでしょうから、年間を通しての調整方法など、ローテピッチャーとしての技術を習得すれば、期待に応えられるだけのものは見せられるはず。大瀬良くんと2人で、ローテを支えてほしいですね。




☆お次は、野手陣の話。


◇広島・田中ならやれる!浩二氏、野村氏もトリプルスリー太鼓判 12/28(木) 6:00配信 スポニチアネックス

 今季盗塁王と最高出塁率に輝いた広島・田中がレジェンドOBを前に、将来的な目標として「トリプルスリー」を掲げた。東京・神宮前のサマンサタバサ表参道の広島コラボショップイベントに、山本浩二氏と野村謙二郎氏(スポニチ本紙評論家)と参加。打率3割、30本塁打、30盗塁の大台について「目標でもあるので、それに向かって頑張りたい」と意欲を口にした。

 95年に同じ遊撃でトリプルスリーを達成した野村氏は「助言は特に必要ない。ホームランはもともと打とうと思えば打てる。近い将来やってくれる」と太鼓判。山本氏も「それを達成すればチームも優勝に大きく近づく」と歓迎した。田中は今季打率.290、8本塁打、35盗塁だが、昨季は13本塁打をマーク。長打力に磨きをかければ不可能ではない。


☆いやいや、ホームランはいいでしょう(笑)。昨年一発を狙いすぎて失敗しましたし、今年のスタイルでいいと思います。


☆ただ、3割・30盗塁は、達成してほしいところ。さらに確率を上げていって、今年同様、得点力アップに貢献してほしいですね。


☆お次は、恐怖の6番。


◇【広島】エルドレッドと合意 ライトルを抜き球団史上最長の外国人7年目在籍へ 12/28(木) 6:04配信 スポーツ報知

 広島は27日、複数年契約を結ぶ外国人4選手と来季契約を更新したと発表した。2年契約の2年目となるブラッド・エルドレッド内野手(37)は年俸100万ドル(約1億1300万円)プラス出来高で合意。ジム・ライトル(1977~82年)を抜いて、外国人で球団最長となる7年目の在籍が決まった。今季はチーム最多の27本塁打を放ち、リーグ連覇に貢献。「カープの一員として、7度目のシーズンを迎えられることにとても誇りを感じています」とコメントした。

 3年契約の2年目となるクリス・ジョンソン投手(33)は年俸300万ドル(約3億4000万円)プラス出来高でサイン。ともに6年契約の2年目となるサビエル・バティスタ内野手(25)は同17万5510ドル(約1990万円)プラス出来高、アレハンドロ・メヒア内野手(24)は同10万ドル(約1130万円)プラス出来高で契約更新した。


☆今年は27ホーマー、78打点。打線の中では長打力担当ですが、彼がいるから、足が生きてくるんですよね。


◇“恐怖の6番打者” 広島・エルドレッド 12/28(木) 10:00配信 ベースボールキング


◆「6番にエルドレッドみたいなバッターがいると、チームは強い」。

 5月27日に放送された『ニッポン放送ショウアップナイター 巨人-広島戦』で解説を務めた山崎武司氏は、広島打線についてこのように評した。

 エルドレッドは6番打者で12球団トップの本塁打(23)、打点(63)、得点圏打率(.353)をマーク。1番・田中広輔、2番・菊池涼介がチャンスを作り、3番・丸佳浩、4番・鈴木誠也、5番・松山竜平らで還し、なお続く好機でしっかり走者を還した印象だ。

 山崎氏が解説を務めた5月27日の巨人戦は、それが当てはまる試合だった。エルドレッドは3回にソロを放つと、4回の第3打席はセンター前タイムリー、6回の第4打席は無死満塁のチャンスで押し出し四球を選び、4打数2安打1本塁打4打点の活躍を見せた。

 他球団であれば4番を打っていてもおかしくないエルドレッド。層の厚い広島打線で、下位打線に一発のあるエルドレッドが座っていることは他球団にとって脅威だっただろう。

【出場数】
1位 117試合 鳥谷 敬(阪神)
2位  72試合 エルドレッド(広島)
3位  71試合 中村 晃(ソフトバンク)

【安打】
1位 122安打 鳥谷 敬(阪神)
2位  74安打 エルドレッド(広島)
3位  72安打 中村 晃(ソフトバンク)

【本塁打】
1位 23本塁打 エルドレッド(広島)
2位 14本塁打 メヒア(西武)
3位 13本塁打 T-岡田(オリックス)

【打点】
1位 63打点 エルドレッド(広島)
2位 39打点 鳥谷 敬(阪神)
3位 36打点 戸柱恭孝(DeNA)

【得点圏打率】
1位 .353 エルドレッド(広島)
2位 .327 戸柱恭孝(DeNA)
3位 .313 中村 晃(ソフトバンク)

※6番の成績のみ

(ニッポン放送ショウアップナイター)


☆エルさんを決して4番に置かず、「つなぎの野球」に徹する。エルさんが決める、というような野球はしてないんですよね。これによって、エルさんも生きる。エルさんはプライドが高いですから、4番に座るとどうしても力が入っちゃうんですよね。


☆ただ、エルさんを6番に置ける、というのが、カープのすごいところ。何なら、新井さん・エルさんがベンチ、なんてことすらありますからね。


☆で、そんな中、エルさんの力は、来季も必要。フォア・ザ・チームの姿勢も若手に影響を与えるでしょうし、来季もエルさんらしいバッティングを期待したいですね。


☆その4番に座るのは、この男。


◇いま最も楽しみな男、鈴木誠也。掴みかけた一流への感覚。2018年は新たなる覚醒へ 12/28(木) 11:00配信 ベースボールチャンネル

 広島東洋カープ・鈴木誠也外野手は、今季序盤から4番を任され、8月に右足首を骨折するまで115試合に出場して打率.300、26本塁打、90打点とリーグ連覇に貢献した。ケガからの復帰を目指す鈴木は、来季どんな活躍を見せてくれるのか。


■手応えを感じた一方、シーズンが終わった8月23日

 確かな手ごたえを感じていたのに、広島東洋カープ・鈴木誠也の2017年シーズンは昨季より2カ月も早く幕を閉じた。

 8月23日の対DeNA戦。

 鈴木は、戸柱恭孝の右中間への打球を追った。ジャンピングキャッチでボールをグラブに収めたが、その際に右足首を痛めた。「最低、じん帯はいったなと思いました。骨折していたのは予想外ですけど、軽いけがではないことは分かった」。そして、その後のシーズンを棒に振った。

 全力プレーでのけがは仕方ないが、何より痛手だったのは、このけがをする前の1打席目、プロ入りして初めての不思議な感覚をつかみかけていたことだ。

 「センター前ヒットだけを打とうと思って打席に入っていたんです。そしたら、少し詰まりながらも身体がくるっと回転して左翼スタンドまで飛んで行きました(今季26号)。“これや”って思いました。ずっと試行錯誤しながら探していた初めての感覚。“来た”と思った瞬間、足にもきてしまいました」

 今季は鈴木にとってターニングポイントになるシーズンだった。

 まず、開幕前のワールドベースボールクラシック(WBC)出場だ。メジャーリーガー・青木宣親らさまざまな選手と話ができたことは非常に勉強になったという。

 「一流になってくると、持っている感覚がすごいのでマネはできない。みなさんが仰っていたことは分かるし、あのレベルになると、深く考えて打っているんだなと思いました。いまは自分にできなくても、一度聞いておくだけで後々その感覚が出てくるかもしれない。頭に入れておけば、あのとき、そんなことを言っていたなというのを思うかもしれない。そのための引き出しになりました」

 偉大な先輩たちの言葉に心酔し過ぎず、切り捨てもしない。自分の中にかみ砕いて取り込んでいこうという姿勢は、常に高いレベルを目指そうとしている鈴木ならではの発想力といえる。

 外国人投手対策もWBCを戦った中で大きな経験値となった。

 「外国人投手を苦にしなくなりました。海外の選手は身長が大きいし、球が強い。WBCでは投げ方がごちゃごちゃしていて、怖さがあったんですけど、そういうのを経験して慣れたのはあるかもしれないです。僕にとって外国人投手の対応が課題でもあったんですけど、WBCで経験させてもらって、気持ちに余裕を持って入れるようになった。結果が出る・出ないではなく、苦手意識がほとんどなくなりました」。


■常に成長を求める鈴木、“4番”で得た感覚

 次なるターニングポイントは、4月25日から務めた4番だ。

 シーズン開幕後、WBC戦士は「後遺症」とも呼ばれる不調に陥ったが、鈴木は全くの無縁だった。前年に逃した日本一へ向けてチームが一つになっていたことに加え、4番を務めることになり、これが彼自身を大きく変えた。

 当初、鈴木は「4番」というポジションを「打席が多く回ってくる」程度にとらえていた。しかし、試合を重ねるうちに、このポジションがいかに打者にとってかけがえのないものであるかに気づいた。

 「去年までだと、相手チームの投手交代は、僕まで投げた後が多かったんです。今年は僕のところで代わることが増えた。マウンドにいる投手をイメージしていたのに交代する。それも僕があまり得意じゃない投手をぶつけてくるので『うわっ』と思うときが何度もありました。そういうことの連続でアジャストするのが大変だった」

 「4番の重責」とよく言われる。しかし、鈴木はその重責以上に「4番には1打席1打席を本気で抑えに来られるハイレベルな戦いがある」ということを痛感した。その経験が成長の糧となることを知ったのだった。

 もともと、鈴木は結果として表れる数字を気にしていない。

 何本ホームランを打った、何割だった、打点はいくつだったというより、「自分はこの1打席で、前の打席より進歩できたのか」という求道者のような思考が鈴木の中にはある。 成長できているかが一番大事なものさしで、それは試合展開に関わらず、5打席なら5打席すべてで考えることなのだという。

 「4番は常にレベルの高い投手との対戦があるので、成長を感じることができる打順でした。楽しいですよ、4番は」と鈴木は言う。

 好投手との対戦経験、そして、試行錯誤の繰り返しが8月23日の1打席目に繋がったというわけである。


■ゼロからのスタート、新しいバッティングを作る

 ならば、けがをしたとはいえ、来年に大いに期待できると思ってしまうのだが、鈴木はかぶりを振った。

 「もうゼロからのスタートです。もう一度、DeNA戦と同じ感覚をつかもうとは思わないです。けがをしてしまったので、足の感覚は必ず変わりますから。けがが治って、その時の足の感覚でまた新しいバッティングを作っていきたいなと思っています」

 復帰や復活ではなく、新たなる覚醒――。

 2018年の鈴木が目指すのは新しい姿だ。求道者の道を行く、鈴木だからこその言葉といえるかもしれない。

 WBC、4番、そして、けがによる離脱。2017年に様々な経験を経た鈴木は復活へ向けて新たな気持ちが芽生えているという。

 「けがをして、病院で出会った子どもたちやおじいちゃん、おばあちゃんに勇気をもらったんです。出会った人たちはつらい想いをして、僕なんかよりもやりたいことができないのにリハビリを頑張っていた。4番で打てない時期に色々考えたりしましたけど、僕はなんて幸せなことで悩んでいたんだろうと。リハビリを頑張れたのもその人たちのおかげもあったので、一緒にリハビリやっていた人たちにもっと頑張ろうって思ってもらえるように頑張って結果を出したい。僕は今まで4番タイプではないと思っていたので好いてはなかったんですけど、こういうけがもあって、ああいう風に応援してもらっているので、“4番”で活躍する姿を見せたい」。

 新しい自分を探すための彼の試行錯誤はこれから始まる。「けががなければ、人として終わっていた」と話してという報道もあるが、いかにも鈴木らしい物事のとらえ方であろう。

 2018年はどんなプレイヤーになっているのか。鈴木誠也の帰還を心底、楽しみに待ちたいと思う。

氏原英明


☆4番を打ってみて、ケガをしてみて、分かったことがたくさんある。だから「経験」が大事なんですよね。4番に座ってみないと分からないことというのはあるし、優勝してみなければ分からないこともある。


☆巷では、すっかりカープは強くなった、という感じですが、確かに強くはなりましたが、3連覇というのは、そんなに簡単なことではありません。今年は今年、来季はまた各球団とも新たなスタートを切ります。誠也くん始め、若手のレベルアップ、そしてチームとしての成長がない限り、3連覇、日本一はありません。


☆それは首脳陣も、重々承知。自主トレ・キャンプが勝負になってきます。若手で誰が出てくるか、そして、誠也くんがどんな姿で帰ってくるか。不安もありますが、K.Oはまずは自主トレ・キャンプをしっかり見て、優勝できるか、日本一になれるかを、じっくり見極めたいと思います。


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source : K.Oのカープ・ブログ。