2015年6月30日火曜日

配置転換

今週は横浜、巨人とそれぞれ2連戦の4試合である。

中2日空くのは寂しいが、チーム事情を考えれば日程が過疎であることはプラスであるように思われる。特に沖縄での試合というのは非日常であり、嫌なことは忘れて伸び伸びとプレーして貰いたいものである。

天候というのは精神面に与える影響が非常に大きいようである。カリフォルニアにいた頃は、一歩外に出ると空が非常にきれいで、嫌なことがあっても癒されるようであり、同じ西海岸でもシアトルなど冬は夕方になると真っ暗で、気分が滅入るようなこともあった。統計学的にもそういった地域では自殺する人の割合が多いという話もあり、連敗中で気分が落ち込みがちなところで沖縄遠征というのはある意味何かのめぐり合わせである。筆者は農家で育ち、雨天は休息日として家族で過ごせる日であったため、雨が嫌いではないのだが、梅雨が明ける頃にはまた勢いを取り戻していて貰いたいものである。


さて、勝つためには先発投手に頑張って完投して貰わなければと思いながらも、現実問題としてなかなか完投は難しいようであるから、救援陣に頑張って貰わない限りはなかなか連敗も止まらないといったところであろう。いい投手が揃っていると思うのだが、又吉が精神的に追い込まれ、それが他の投手にも波及する悪循環であるように思える。根本の原因である又吉の復権がひとつのきっかけになるはずだが、しかしこれだけ何度も打たれているのを見ると、完治には年単位を要するのではないかと思われる。

主な救援投手の6月の成績を比較してみたい。

 ・福谷 8試合 防御率6.14 被打率0.278 四死球6
 ・又吉 9試合 防御率3.27 被打率0.261 四死球6
 ・田島 9試合 防御率2.83 被打率0.191 四死球3
 ・岡田 5試合 防御率1.00 被打率0.162 四死球5
 ・高橋 7試合 防御率0.00 被打率0.167 四死球 0

福谷・又吉は今期を通しての成績も今一つであるが、6月単月で見てもあまり良い数字ではなく、上向いている兆候がない。今後も同様の使い方をして果たして数字が上がってくるのか、少し気になる所である。最近田島が少し数字を落としたが、しかし福谷・又吉よりは岡田・田島の方が打たれていないのが現状であり、配置転換を行うという選択肢はあるだろう。

田島、岡田は制球が悪いという印象であり、勝ちパターンで投げさせることに不安を感じなくもないが、現実問題として、又吉・福谷の方が四死球を出している。この四死球は重圧によるものもあるだろうが、しかし理想を追い求めても得られなければ意味がないので、嫌な言い方をすれば、少しでもましな選択をするしかない。谷繁監督がどこかのタイミングで見切りをつけるのかどうか、興味深い所である。


高橋はワンポイント的な使われ方で登板イニングが短いこともあってか、6月は結果を出している。左右関係なく1イニングを任せて抑えられるかと言われれば不安はあるが、この5人の中で重圧に一番強いことは間違いない。又吉も右打者専用のワンポイントで起用して結果を出すことを期待してはどうだろうか。1イニング投げ切るつもりで出ていくよりも、抑えても打たれてもこの2人だけ、という方が気が楽ではないかと思われる。


福谷、又吉、田島、岡田という主戦の4投手が精神面での強さを感じさせない状況において、高橋クラスの精神的にタフなベテラン投手がもう1人ブルペンに欲しい所である。候補としては同じ左腕であるが、八木なのだろう。二軍ではリリーフとしてテストされて結果を出しており、先日2番手で好投は見せたが、ここは初志貫徹でリリーフとして起用して貰いたいものである。

また山内も最近はリリーフ要員として期待されているようである。今のリリーフ陣にはああいった負けん気の強い若手投手がおらず、また経験と実績のある投手であるため、多様性を生むことになるだろう。今年はまだ一度も一軍昇格がないような気がするが、近日中の昇格を期待したい。

しかし又吉はオフに鹿取に対して少し失礼な態度でインタビューを受けていたり、非常にふてぶてしさを持った選手であると思っていたのだが、失敗を経験して精神的な壁にぶつかっているように思われる。一気に立場が変わって制御が難しかったのだろう。シーズン当初は仕方ないとして、その後は少し高い壁を与えすぎたのではないかと思う。沖縄出身のようであるから、地元に帰って初心を取り戻して貰いたいものである。


しかし今日はなんとか連敗を止めて貰いたいものである。




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source : シリコンバレーからドラゴンズを語る~GM編~