今季は元中日の選手が活躍しているような印象を受けている。環境が変わったことで活躍できるようになったとすれば選手個人については喜ばしことであるが、最下位に沈む現状を考えると出さなかった方が良かった選手もいるかもしれないという趣旨で、最近意図して放出した選手の成績を調べてみた。
・新井 73試合 141打席 打率.211 16打点
・森越 7試合 8打席 打率.000 0打点
・堂上 42試合 59打席 打率.253 13打点
・井端 90試合 303打席 打率.225 16打点
・吉川 42試合 59打席 打率.255 4打点
・岩崎恭 27試合 88打席 打率.257 8打点
抜けている選手がいるかもしれないが、とりあえず思い当たるのはこんなところであった。
出場機会という点では井端が圧倒的である。巨人では相当な戦力になっているということで、ライバルチームの戦力UPに貢献したという意味では手痛いが、しかしポジションを考えると中日で出番を得るのは難しく、残しておけば良かったというほどではないだろう。
中日時代からの成績UPという点では、吉川と岩崎は相当に出場試合を増やし、結果もそれなりに出している。三ツ俣が残念ながら今季戦力になっておらず、吉川も谷などを残して戦力外とした選手であり、結果論から言えば残した方が良かったのかもしれない。しかしエルナンデスが通年で活躍していることを考えると、残った場合にこれほど出場機会があったかは疑問であり、彼等を放出したことが今季の戦力ダウンにつながったとは言えまい。特に吉川は態度の問題があっての解雇であり、地獄を見たことでより真剣に野球に向き合う事が出来た結果の飛躍であるとも思われるため、残った場合よりも伸びたのではないかと思われる。このまま一流選手になった場合になぜ出したのかという批判は受けるだろうが、一概に責められるものでもないだろう。三ツ俣が雑音をかき消すほどの一流選手になってくれると良いのだが、残念ながら今の所伸び悩んでいるようである。
対象として中日の新戦力内野手の数字は以下の通りである。
・亀沢 79試合 269打席 打率.285 9打点
・遠藤 38試合 153打席 打率.269 13打点
遠藤が出てきたのは後半ではあるが、上記の放出した選手達と比較しても立派な数字であると言って良いように思う。
外国人もそれなりに活躍しており、捕手も若い選手が仕上がってきたことを考えると、あと弱点といえば長距離砲と大島の打撃力といったところだろうか。長距離砲については福田、高橋という選手に期待が掛かる所で、ここを補強で強化するかどうかは悩ましい所だろう。センターについては、友永・井領を獲ったのも理解できるという状況になってしまっているが、大島の奮起を期待したいものである。守備力は高いと思うが、英智ほど肩が強いわけではなく、得点圏打率と出塁率が打率に比べると低く、盗塁・走塁・バントなどはそれほどでないというプレーヤーとしての特長を考えると、今の打率ではレギュラーとして物足りないと言わざるを得ない。藤井に期待していたのだが、打撃では印象的な活躍を多く見せながら昨日久々にレフトで出たぐらいで、大島が不調でもセンターを任されないのは守備力の問題ということなのだろう。前々から凡ミスをなくせば監督も使ってくれるのではないかなと思っていたのだが、なかなか難しいようであり、藤井目線で見るならばレフトを狙う方が可能性があるのだろう。
話がそれたが、ルナ、エルナンデス、遠藤、亀澤 or 荒木の内野陣はなかなかの攻撃力であり、守備も良くなってきたように思われる。これでいいのかどうか分からないが、堂上も守備専門の選手として一流の雰囲気になってきたように思われる。放出した各内野手の活躍について惜しむこともあるまい。
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source : シリコンバレーからドラゴンズを語る~GM編~