☆ま、記事は年末特集なんですが(笑)、新春特集ってことで。記事は3つあります。
◇広島 投手王国づくりのキッカケとなる“消えた15勝” 東スポWeb 12月29日 12時17分配信
今季の広島は3年ぶりのBクラスに沈んだ。ベテラン・黒田の現役続行は決まったが、エースの前田はポスティングシステムを使ってのメジャー移籍を目指している。25年ぶりのリーグ優勝には“消える15勝”の穴埋めが不可欠だ。しかし、本紙専属評論家の大下剛史氏は「これが投手王国作りのキッカケになる」と断言する。いったい、どういうことなのか? きょうから3回にわたって来季のカープを占う。第1回は投手編――。
【大下剛史・熱血球論:年末集中連載(1)】
まだ正式決定したわけではないが、今季15勝を挙げて、ともに2度目となる沢村賞と最多勝に輝いた前田は、ポスティングシステムを利用してのメジャー移籍を目指している。15個の勝ち星が消えてしまうのはマイナスだし、ファンが「マエケンの抜けた穴は埋まるのでしょうか?」と心配するのも無理はない。
しかし、必ずしもマイナス面ばかりではないというのが私の考えだ。今年の前田は5度の完投を記録しているが、完投勝利となると6月19日のDeNA戦での一度きり。あとは全て、大瀬良や中崎らの救援を仰いでいる。球数は100球がメドだ。
託された試合を一人で賄うのが、エースと言われる投手の本来のあるべき姿である。それでこそ、経験の浅い若手や完投能力のない投手が先発した試合で惜しみなく救援陣を投入して、勝ち星を拾うことが可能になる。Aクラス、さらには優勝を目指すうえで、不可欠なことだ。
6年連続2桁勝利を達成した安定感は大したもの。いい投手であることは間違いない。だが、いくら前田が勝ち星を稼いでもチームの優勝に直結しなかった。なぜか? 厳しいことを言うようだが、エースとしての働きができていなかったからだ。
幸いなことに進退で悩んでいた黒田が、現役続行を決断してくれた。おそらく最後のご奉公という気持ちで、自らの経験や仕事に対する考え方を若い投手に伝えてくれることだろう。そういう意味で、来季は再び投手王国をつくり上げるための第一歩となるはずだ。
過去を振り返っても、広島が優勝したときには投手力をバックに少ないリードを守りきるという野球をしてきた。若手の中には素材のいい投手がたくさんいる。一、二軍の投手コーチ全員が一丸となって育成に力を注げば、きっと新たな芽が出てくるはず。決して悲観する必要はない。(本紙専属評論家)
☆マエケンがエースに足る存在かどうかはともかく、それこそ黒田さんが抜けてマエケンが出てきたように、その時その時で、エースというのは出てくるもの。それは大瀬良くんかも知れないし、福井くんかも知れない。またスポーツ選手というのは突然才能が開花したりすることがありますから、ダークホース的に誰かが出てくるかも知れない。
☆これはね、気持ちの問題なんですよ。「できないかも」「ダメかも」と思ってる選手は、やっぱりできない。今は結果は出てなくても、どこかで可能性を信じて模索してる選手というのは、少なくとも可能性が花開くそれこそ「可能性」がある。福井くんがいい例だし、黒田さんだって遅咲きの方です。
☆で、「投手王国」の件ですが、恐らく大下さんが言いたいのは、カープは決して大物FA選手や大物外国人などを連れてきて投手王国を築いたのではない、ということ。移籍してきた選手でも、例えば高橋里志投手や福士投手など、カープに来てから頭角を現した選手が多く、また若生智男投手や金田留広投手、加藤伸一投手など、うまい具合にベテランピッチャーを獲っては谷間を埋めたりしてました。また初優勝時の宮本幸信投手や渡辺弘基投手、その後の渡辺秀武投手など、中継ぎピッチャーもうまくトレードで補強してたんですよね。
☆でも確かに大下さんの言うように、カープが優勝する時というのは、生きのいい若手先発ピッチャーが出てきます。K.Oも再三言っているように、5番手・6番手のピッチャーでどれだけ勝てるか、生きのいい若手ピッチャーがどれだけ出てくるか。そこが優勝へのポイントになりそうです。
◇広島巻き返しの切り札堂林 絞って追いこんで鍛え上げろ!! 東スポWeb 12月30日 16時11分配信
【大下剛史・熱血球論:年末集中連載(2)】
今季の広島が4位に沈んだ要因として、丸と菊池の不振が挙げられる。昨季は打率3割1分でベストナインにも選ばれた丸は2割4分9厘と数字を落とし、菊池も3割2分5厘から2割5分4厘と精彩を欠いた。本人に問題があったことはもちろん、チームとして、球団として甘やかした面もあったのではないか。
どちらもレギュラーとして定着したのは2013年のこと。14年の活躍に目を見張るものがあったのは事実だが、何年も安定した成績を残しているわけではない。プロ野球は興行であり、人気を無視できない面があるとはいえ、2人を一人前扱いするのが早過ぎたということだ。現場を預かる首脳陣ばかりでなく、球団フロントも反省すべき点だろう。
このオフに広島は前中日のルナを獲得した。三塁手の固定は懸案事項だったし、いい補強をしたと思う。しかし、ルナは左ヒザや右ヒジに不安を抱えており、万全の状態で出場できるのは100試合程度とみたほうがいい。143試合を戦い抜くには三塁手のバックアップが不可欠。うってつけの人材は堂林を置いてほかにはいない。
何よりの魅力は長打力だ。しかも右方向に大きいのを打てる。期待されながら早6年。なかなか殻を破れずにいるが、来季はラストチャンスといっていい。首脳陣も強化指定選手として、徹底的に鍛え上げるべきだ。
選手強化に関して、必ずしも平等である必要はない。捕手から三塁手へと転向した江藤にしても新井にしてもそう。若いころに追い込んで追い込んで鍛えた。涙を流していたこともあったが、2人は最後まで食らいついてきた。最近では敬遠されがちなやり方かもしれないが、選手というものは必ずやグラウンドで結果を出してくれる。
子を持つ父となったことで、責任感も以前とは違う。堂林に一本立ちの兆しが見えた時、広島は必ずや戦う集団となっているはずだ。 (本紙専属評論家)
☆なるほど、堂林個人云々というより、堂林のような選手が一本立ちできるようなチーム体制になれ、ということですね。堂林は言わばその象徴的存在、という訳です。
☆誠也くん・野間くんの起用もそうですが、菊・丸を1年間外さないというのは、実は緒方監督は開幕前から決めてたんじゃないでしょうか。その決断の是非は、誠也くん・野間くん含め、来季以降で判断できると思います。
☆で、堂林。右の和製大砲、ということで期待がかかる訳ですが、来季に限って言えば、ルナのバックアップ、という形になると思います。で、肝心なのは、使われた時に、圧倒的な結果を出すこと。そうすればサードの外国人を獲る必要はなくなるし、サードは堂林で、ということになる。
☆タクローさん指導のもと、フォーム改造に取り組んだ堂林。まずはオープン戦で結果を出して、開幕1軍ベンチ入りを勝ち取ること。そして代打や途中出場で、結果を出すこと。それができて初めて、レギュラーへの挑戦権獲得、ということになります。
◇緒方監督よ 選手に遠慮せず一緒に汗を流せ 東スポWeb 12月31日 16時10分配信
【大下剛史・熱血球論:年末集中連載(3)】
就任1年目となった今季の広島・緒方監督は、選手に対してずいぶんと遠慮していたように見えた。特にエースの前田には球数や登板間隔を必要以上に気遣っていたように思う。選手への気配りは大切なことだが、自分のしたい野球を前面に打ち出すことができていなかった印象だ。
2年目となる来季は年齢も1つしか違わない高ヘッドコーチが参謀を務める。プロ入り時の担当スカウトも同じで気心も知れており、緒方監督にとってもやりやすくなることだろう。
プロは結果がすべて。今季のBクラス転落には責任も感じているだろうし、2年目とはいえ来季は野球生命をかけて戦うシーズンとなる。失敗は許されない。となれば、あとは何をするかだ。
広島が最後にリーグ制覇した1991年は、緒方監督にとってプロ5年目のシーズンだった。いかにして優勝までたどり着いたかを目の当たりにしている。いみじくも8年ぶりに古巣復帰した黒田と新井はチームの変貌ぶりに驚いていたが、同じことは緒方監督も感じているはずだ。
すでに発表されている来春のキャンプ日程で、例年より1クール長く1次キャンプ地の日南にとどまるのは、徹底的に鍛え上げるという意思の表れだと受け止めている。これは大賛成だ。選手もそのつもりで臨むことだろう。
そんな中、緒方監督に一つだけメッセージを送るなら「キャンプでは選手と一緒になって体を動かせ」と言いたい。まだ47歳で老け込む年齢ではない。現役時代は口数の少ない努力家タイプだったのだから、そのスタイルを貫けばいいのだ。
ウオーミングアップから選手とともに汗を流せば、選手だって「今年の緒方監督は違うぞ」となる。キャンプ、オープン戦の間に腹の中にある毒を全部出してシーズンに臨めば、コーチも選手もついてくるはずだ。そうすれば、おのずといい結果が出るのではないか。
(本紙専属評論家)
☆これに関しては明日にでもまた記事にしますが、緒方監督の頭の中には、まず主力選手を育て、チームの骨格を作り上げる、ということが、まず念頭にあったんだと思います。実際ここ数年、なかなかスタメンを固定できず、「日替わりオーダー」が続きました。守備も含め、オーダーが若い中心選手で固定できれば、チームとして戦える。
☆で、レギュラーに定着した菊・丸に加え、田中くんをショートに固定した。後は、まずはキャッチャーの会沢、そして誠也くん。この辺が固定すれば、サードはルナ、ファーストは新井さん・エルさんの併用で、新井さんが休む時はエルさんファースト、レフトに誰かを入れる。
☆これでほぼ、スタメンは固定するんですよね。後はルナのバックアップと、エルさんファーストの時のレフトが、競争。左ピッチャーの時は、レフトに下水流、なんてのも面白い。
☆1軍登録は28人、ピッチャーが12人とすれば、野手は16人。
▽捕手 会沢 石原
▽一塁手 新井 (エルさん)
▽二塁手 菊池
▽三塁手 ルナ
▽遊撃手 田中
控え 上本 安部 堂林
▽左翼手 エルさん (松山)
▽中堅手 丸
▽右翼手 誠也 (松山)
控え 赤松 下水流 野間
☆右ピッチャーの時は、ライト松山もあり。新井さんが休む時は、ファーストエルさん、レフト松山。左ピッチャーの時は、基本はファースト新井さん、レフトエルさんで、ライト誠也くん。また新井さんが休む時は、ファーストエルさん、レフト下水流。下水流は右の代打としても使えます。
▽右ピッチャー
① 8 丸
② 4 菊池
③ 5 ルナ
④ 3 新井
⑤ 7 エルドレッド
⑥ 9 鈴木 (松山)
⑦ 6 田中
⑧ 2 会沢
⑨ 1
▽右ピッチャー(新井さん休養時)
① 8 丸
② 4 菊池
③ 5 ルナ
④ 3 エルドレッド
⑤ 7 松山
⑥ 9 鈴木
⑦ 6 田中
⑧ 2 会沢
⑨ 1
▽左ピッチャー
① 8 丸
② 4 菊池
③ 5 ルナ
④ 3 新井
⑤ 7 エルドレッド
⑥ 9 鈴木
⑦ 6 田中
⑧ 2 会沢
⑨ 1
▽左ピッチャー(新井さん休養時)
① 8 丸
② 4 菊池
③ 5 ルナ
④ 3 エルドレッド
⑤ 7 下水流
⑥ 9 鈴木
⑦ 6 田中
⑧ 2 会沢
⑨ 1
☆結論は、下水流、使って(笑)。
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source : K.Oのカープ・ブログ。