2016年1月31日日曜日
【特集】現時点での、2016年のカープ。
☆さて、2016年のカープに関する記事を集めてみました。まずは、webスポルティーバさん。
◇【12球団分析・広島編】マエケンロスより深刻。リリーフをどうする? webスポルティーバ 1月27日 7時30分配信
プロ野球12球団、2016年の戦力分析(7)
ここ数年広島を支えてきたエース前田健太がポスティングシステムでメジャーリーグのドジャースへ移籍。昨シーズン、前田が挙げた29試合15勝(8敗)、防御率2.09の数字は、簡単に埋まるものではない。数字だけでなく、エースとして相手の主戦と投げ合い、味方に安心感を与えてきた貢献度も非常に高かった。前田の移籍で受ける有形無形のダメージは計り知れないものがある。
ただ、いつまでも「マエケンロス」に沈んでもいられない。なにより大事なことは、現有戦力でどう戦うかということだろう。
先発陣は、昨シーズン14勝をマークし防御率1.85で最優秀防御率のタイトルを獲得したクリス・ジョンソン、11勝を挙げた黒田博樹、9勝の福井優也、そして中継ぎから再び先発に転向した大瀬良大地、2012年に2ケタ勝利を経験している野村祐輔の5人が中心になるだろう。顔ぶれだけを見れば、他球団と十分に渡り合える実力派が揃っている。
当然、球団は投手力アップのために新戦力を獲得。外国人ではブレイディン・ヘーゲンズ(レイズ傘下3A)、ジェイ・ジャクソン(パドレス)が新加入。ドラフトでは即戦力候補となる岡田明丈(ドラフト1位/大商大)、横山弘樹(同2位/NTT東日本)、仲尾次オスカル(同6位/ホンダ)の3投手の獲得に成功した。
このなかで先発争いに入ってくるのが、ヘーゲンズと横山。特に横山は「先発6番手どころか4番手でいける力を持っています」と球団関係者が明かすほど評価が高い。先述した5人を押しのけるくらいの戦力が台頭してこそ、厚みが増すというもの。昨年まで先発経験のある戸田隆矢、九里亜蓮らとともに高いレベルでの競争が求められる。
その一方で、昨季51試合に登板し21ホールドの大瀬良が先発復帰することで懸念されるのが中継ぎ陣だ。29セーブを挙げた中崎翔太は健在だが、ほかが決まっていない。
そんな中、「勝利の方程式」の一角として期待されているのがジャクソン。身長185センチから投げ下ろす最速155キロのストレートが魅力の右腕で、縦と横のスライダーを使い分ける。昨年はパドレス傘下の3Aで中継ぎとして48試合に登板して3勝3敗14セーブ、防御率2.54の成績を残し、9月にメジャー昇格を果たした。クイックやけん制など細かい技術面で不安が残るが、年々成長している28歳の右腕が外国人の育成にも長けた広島でさらなる進化を遂げる可能性は十分にある。
このふたりに続くのが、1シーズンを投げ抜いた経験のある今村猛と中田廉だ。昨シーズンの今村はようやく球に本来のキレが戻りつつあったが、首脳陣の信頼を勝ち取るところまではいかず、思うように登板機会が巡ってこなかった。信頼を回復して再びマウンドで躍動する姿が見られるのか注目したい。
中田は、一昨年66試合に登板したが、ケガもあり昨年はわずか3試合の登板に終わった。中田自身も今季にかける思いは強く、オフに肉体改造を敢行。体脂肪を7%まで絞り、キャンプに挑む。
そしてもうひとり期待したいのが、新人の岡田だ。ドラフト直後は先発候補と見られていたが、リリーフの適性もあるということで中継ぎでの起用が濃厚となった。チームとしても昨年「勝利の方程式」を確立できなかった反省があり、なんとしてもリリーフ陣を強化したいという思いが強い。
岡田は、首脳陣のそんな思いに応えてくれそうな力強いボールを合同自主トレの段階から披露してきた。過去に小林幹英や永川勝浩などが、新人ながら「勝利の方程式」に組み込まれチームを勝利に導いてきたように、岡田も彼らのように勝利の担い手となれるのかどうか注目が集まる。
当然、投手だけでなく打線のテコ入れも必要になる。昨シーズンの広島打線は、506得点(リーグ3位)、チーム打率.246(リーグ4位)と、数字自体はそれほど落胆するような内容ではないが、「勝負どころの一打」が出ずに投手陣を助けられない試合が多かった。その証拠に1点差負けは26試合を数えた。
昨シーズン終了後、エルドレッドを除く外国人3選手と契約を更新せず、新たにジェイソン・プライディと中日で3年間プレーしたエクトル・ルナを獲得した。
プライディは昨年、アスレチックス傘下3Aで打率.310、20本塁打、89打点、20盗塁をマークするなど、走攻守三拍子揃った外野手だ。球団幹部も「ヘッドが効いたシュアなバッティングをする。3Aで20本塁打を打つなど長打力もあるし、日本ではもっといい成績を残せるのではないか」と期待する。
また、これまで広島は国内の他球団から外国人選手をほとんど獲得してこなかったが、それだけにルナの獲得はチームにとってピンポイントの補強だった。計算できる打者が中軸に座ることで周りに与える影響も大きく、昨シーズン不振を極めた菊地涼介や丸佳浩の負担も軽減されるだろう。
投打とも優勝を争える戦力は整っており、あとは2年目の緒方孝市監督がどのようにチームを作り上げていくかにかかっている。就任1年目の昨年は、チームの形ができていないままシーズンを迎え、開幕戦で1番に抜擢した鈴木誠也をわずか2試合で見切り、ショートのレギュラーとして期待したはずの田中広輔も開幕2戦目でスタメン落ち。代走、守備固めの切り札として欠かせない存在の赤松真人にいたっては6月5日まで二軍にいた。
6月以降、チームは勝ち越した結果からも、ある程度の形は見えてきたはずだ。そこを基本に、どの選手を今季は当てはめていくのか。緒方監督の手腕も試される1年になることは間違いない。
☆昨年リーグ優勝したヤクルトやソフトバンクなんかの戦い方を見ても分かる通り、まずは戦力を整えること、そしてチーム編成をすること。ヤクルトで言えば、先発の数を揃え、後ろのピッチャーを固めた。打線は元々いいのですが、昨年より打線が打っていた一昨年は最下位、ところが一昨年より打線が打たなかった昨年は優勝。バレンティン・ミレッジはほとんど働かず、雄平も不調と、チーム全体では成績が落ちたものの、川端・山田・畠山と主力が働き、外国人を中心とした後ろのピッチャーが抑える。この形がはまり、特にシーズン終盤は、するすると混戦を抜け出しました。
☆それ以外は、監督の采配なんてほとんど変わっておらず、キャンプの段階で「勝ちの形」を作ったのが、優勝の主因。バレンティン・ミレッジと主力野手が2人とも離脱したのが災い転じて何とやら、ロマン・オンドルセク・バーネットと、後ろに外国人を3人使えたことが、いい風に転がりました。また石川がエース級の働き、終盤には館山も戻ってきて、終盤の快進撃を支えました。
☆一昨年の小川監督の采配がまずくて、昨年の真中監督の方がいい、などということは、全くありません。一昨年は、あれだけピッチャーが点を取られたら、もう試合にならない。今年のDeNAなんかも、シーズン後半は先発では久保・井納・モスコーソ・山口と、主力級が軒並み働けず、中継ぎも前半大活躍した田中が抜けたりして、投手陣がうまく回らなかったのが、失速の要因。打線はいいですからね。
☆負けると采配が悪いから、という話にどうしてもなるのですが、確かに1年目ということもあり、昨年の緒方監督は、思い切りのないところ、保守的なところもあったと思います。ただ、それ以前に、打線が点を取れず、ピッチャーも何とか踏ん張って僅差でありながら、最終的に押し切られて負ける、という試合が何度あったことか。ヤクルトやソフトバンクは、中盤までにまとまった点を取り、後ろのピッチャーが守り切る、というのが勝ちパターンでした。逆に、中盤までにヤクルトやソフトバンクの打線を抑え切れないチームは、結局勝てない訳です。
☆優勝するために一番必要なのは、「勝てる」チーム作り。ヤクルトなら、バレンティン・ミレッジがいないならいないで、どうやって勝っていくか。ちなみに急遽獲得した外国人野手、デニングはほとんど働きませんでしたから、離脱すれば補強すればいい、といったような、単純な話ではありません。
☆お次は、ベースボールキングさん。
◇「最大のチャンス」を逃した監督1年目…真価が問われる2年目の広島・緒方孝市監督 ベースボールキング 1月29日 11時0分配信
◆秋山に真中...「外野手出身監督」の流れに続け!
2016年のセ・リーグ各球団の監督を見てみると、ひとつの大きな特徴が見て取れる。中日・谷繁元信監督を除く、5球団の監督が全て現役時代に外野手だったということだ。
かつて捕手出身だった野村克也氏は、「外野手の監督は成功しない」と公言していた。しかし、一昨年に日本一となったソフトバンク・秋山幸二前監督の現役時代は外野手で、昨年セ・リーグを制したヤクルト・真中満監督も外野手出身だった。
球界にはびこる“定説”を覆していくという意味でも、興味深い今年のセ・リーグ。そんな中で、静かに闘志を燃やしているのが広島の緒方孝市監督だ。
現役時代はプロ9年目の1995年に盗塁王を獲得するなど、一気にブレーク。元々は走力のある選手であったが、そこに長打力も備わり、1999年にはキャリアハイの36本塁打をマーク。走・攻・守の三拍子揃った外野手として、チームの主軸を任されるまでに成長を遂げた。
現役時代はケガに悩まされることもあったが、その全力プレーはファンの心を魅了した。現役最後の打席でも、三塁打を放った際にヘッドスライディングで三塁へ飛び込み、最後までその姿勢を貫いて現役生活を終えた。
また、その端正なマスクで女性人気も高かった。96年に結婚したかな子夫人は、かつて「学園祭の女王」と呼ばれた人気タレントであり、まさに「美男美女のカップル」と言える。
現役引退直後の2010年からは一軍コーチに就任。「将来の監督候補」として野村謙二郎前監督の下で指導者としての経験を重ねた。そして、2014年のオフ、野村監督の後任として監督となったのだった。
◆「最大のチャンス」を逃した監督1年目
就任1年目の昨年は黒田博樹の復帰、そして前年から続く「カープ女子」に代表されるカープムーブメントが続いていた。
メジャー行きが噂された前田健太の残留も決まり、多くの野球ファンが「広島は今年が優勝する最大のチャンス」と視線を注いだ。
しかし、相次ぐ野手陣の戦線離脱もあって打線が不調に。前田や黒田が好投するも、なかなか打線が援護できずに敗れるという展開が続く。
最終盤まで阪神とCS争いを繰り広げたが、最終的には田中広輔の「幻の本塁打」の判定に泣くようにして4位。クライマックスシリーズ進出を逃した。
ファンの期待を裏切ってしまった監督1年目。苦しむチーム事情の中、緒方監督は将来の主軸候補を辛抱強く起用し続けた。自らの希望でドラフト1位指名したルーキー・野間峻祥だ。
右と左の違いはあれど、走・攻・守三拍子揃った外野手。かつて緒方監督がつけた背番号37を背負わせたのはその期待の表れだった。
ファンからは野間を重用するあまり「隙あれば野間」という批判もあったが、野間がチームの屋台骨を支える選手に成長した時、緒方監督の決断は評価されるだろう。
今年の広島は前田健太がチームを抜け、昨年よりも苦境となるのは否めない。監督2年目を迎える今シーズンこそ、緒方監督の手腕が問われる。
☆緒方監督は、田中くんをショートに固定し、ベテランはあまり使わず、誠也くんや野間くんを積極的に起用したところなどは、明らかに将来につながる「チーム作り」を一番念頭に置いているように見えます。栗原が去り東出が引退、主力級も菊・丸を始め、まだ若い。次の世代のチームの「形」を作らなきゃいけない、というのは、長い目で見て考えていると思います。
☆しかし、同時に勝たなきゃいけない。それができなかったのが、昨年のカープで、やはり主力を固めることが、急務。若手も伸び伸びできないし、そもそも主力が働かなければ、やはり勝てないのです。
☆もうひとつ、早くも順位予想(笑)。
◇エースの穴、名将退任、捕手不在…日本一早い!? 2016年セ・リーグ順位予想 Full-Count 1月22日 14時33分配信
◆2016年のセ・リーグ順位は? 下位予想の2チームは正捕手不在が要因に
2月1日にキャンプインを控えるプロ野球。今年は、かつてスター選手だった金本知憲(阪神)、高橋由伸(巨人)、アレックス・ラミレス(DeNA)が新監督に就任し、セ・リーグへの注目が集まっている。指揮官の平均年齢が44.2歳と若返り、史上空前の”混セ“となった昨季から一体どのような変化を遂げるのか。それとも拮抗した戦いは続くのか。
まだキャンプイン前の段階で、新助っ人の実力なども未知数だが、ヤクルト、日本ハム、阪神、横浜と4球団で捕手として活躍した野球解説者の野口寿浩氏に「日本一早い順位予想」として、行方を占ってもらった。キャンプ後には、実力を確認した上でもう1度、改めて順位をつけてもらう。
野口氏はまず「Bクラスは中日とDeNAで、残りの4チームで”混セ”となるのではないでしょうか」と、昨年も下位(中日5位、DeNA6位)に沈んだ2チームは苦しい戦いになると予想した。
「中日は少し厳しいですね。上に行けないんじゃないかという要因はバッテリーなんです。いくら(先発に)吉見が戻ってこられたとしても。問題は受け手の方なんです」
昨季終了後に谷繁兼任監督が現役を引退し、今季は若手捕手の競争となる中日は最下位とした。
昨年は杉山が63試合、松井が51試合、桂が46試合に出場。杉山にとって初の1軍出場のシーズンになるなど、それぞれが貴重な経験を積んだ1年になったことは間違いないが、まだまだ捕手として安定した成績を残すことは難しいと野口氏は見ている。
「いきなり優勝争いできるところまでいくかというと、難しいのではないでしょうか。そう簡単に育つポジションではないことは皆さんご承知の通りです」
守りの要の経験値が順位に直結するとした。
同様に、昨年最下位に沈んだDeNAに関しても「キャッチャーが大化けしないと無理です。せっかくドラフトでいい投手を取ったので、活かすも殺すもキャッチャーでしょう」と指摘。ドラフト1位で今永(駒大)、2位で熊原(仙台大)と好投手を獲得したものの、こうした正捕手不在の現状もあり、順位予想は「5位」とした。
2014年シーズンこそ黒羽根が109試合で打率.264と攻守で結果を残したが、2015年は63試合で打率.178にとどまった。他に嶺井が74試合で打率.237、高城が64試合で打率.202と続くDeNA捕手陣だが、リーグトップの暴投数「68」を記録したことに象徴されるようにバッテリーミスが多く、攻守全てにおいて決め手を欠いた。それだけに、野口氏は「ルーキーの選手が社会人なので、レギュラーにハマってしまうかもしれないですよ」と、ドラフト4位の戸柱(NTT西日本)にもチャンスがあるとした。
また、投手陣に関しては、昨年は久保康が8勝、三浦が6勝とベテラン2人がチームで上位の勝ち星だった。それだけに「(新加入の)ぺトリックとモスコーソでレベルの高い外国人枠争いをしてくれればいいですが。山口はもうちょっと考えて投げられればいいんですけどね。真っ直ぐは素晴らしいのですが…。あとは(2012年に開幕投手を務めた)高崎が何とかしてくれないと」と、軸となるべき投手たちの高いレベルでの競争に期待した。
ラミレス新監督が「2番・梶谷」を明言している打線については、「4番・筒香、5番・ロペスの並びは崩してほしくないですね。外国人を入れるなら3番にしてほしいです」と提案。MLBマイナー通算200本塁打の実績を持つジェイミー・ロマックが3番にハマり、新打線が機能すれば、グッと厚みが出ることは間違いない。
中日、DeNAと下位予想の2チームに共通する弱点は「捕手」。これから始まる春季キャンプやオープン戦で、年間通して活躍できる人材が出てくるかどうかが上位進出への鍵となりそうだ。
◆マエケン抜けた広島は「一番しんどい」!? 高橋新監督の巨人は「拾えていた試合が…」
1位~4位のチームは「今年も“混セ“になるでしょう」と、野口氏は見ている。そんな中で、CS圏外となる4位には、エース・前田健太がドジャースに移籍した広島を挙げた。
「(4チームの中で)一番しんどいのはカープという気がします。マエケンの穴は大きいですよ。1人で埋めようとしたら無理ですよね。大瀬良が(先発に)戻って、3分の2くらい埋めてくれて、残りの3分の1を誰かが埋めてくれれば…。(中継ぎは)今年は中田簾が大丈夫そうなのですが、中崎も今年は(去年ほどの成績を残すか)分かりませんしね」
15勝(8敗)を挙げて最多勝を獲得したエースの穴は、昨季途中にセットアッパーに配置転換された大瀬良が先発復帰することで埋められるかが鍵になる。中継ぎ陣は、2014年に66試合に登板し、勝ち継投を担った中田簾の右肩痛が癒えるものの、昨年守護神としてブレイクした中崎も同様の活躍を出来るとは限らないとした。
それでも、野口氏は「カープは新しく獲ってくる選手は必ず1人は当たりますよね。ドラフト1位の投手を先発・中継ぎの両にらみで調整させるのもいいかもしれません」と、ルーキー右腕の岡田(大商大)に期待を寄せた。
野手では「エルドレッドが最初からいればプラス要素ですよね」と上積みポイントを指摘。ただ、「やっぱり前田健太の穴を埋められるかどうか。1人で埋めないこと。福井ももうちょっと上積みして、12~13勝はいけそうな気がするんです。あとは薮田あたりが活躍すれば」と、先発投手の奮闘がポイントになると総括した。
黒田、ジョンソンとローテーションの軸はしっかりしている。大瀬良、昨季9勝の福井、昨年のプロ初登板初先発で白星を記録した薮田に加え、九里や野村など、期待される若手投手の数は多いだけに、一皮むける選手がどれだけ出てくるかに注目したい。
そして野口氏は、3位には生え抜きのスター選手・高橋由を新監督に据えた巨人を挙げた。「百戦練磨の(前監督)原辰徳さんから代わるわけですからね。由伸監督が悪いというわけではなく、今まで原さんの采配で拾えていた試合が、拾えなくなる可能性が高くなるので…」。今年から順位を1つ落とすと予想した理由をこう語った。
2002年からの2年間を加えた昨年までの計12年間で7度チームをリーグ制覇に導き、2009年には第2回WBC優勝にも輝いた名将が昨年限りで退任。40歳の青年監督が指揮を執る今季は、これまでほど采配面でアドバンテージを持つことができないと見ている。
さらに、捕手への不安も指摘した。00年代の不動の正捕手だった阿部は昨季、一塁にコンバートされた。ベテランの相川、3年目を迎える小林らがいるが、いずれも巨人で1年通してマスクを被った経験はない。“扇の要”の事情も決して万全ではないとした。
野手ではヤンキースからギャレット・ジョーンズ、ロッテからルイス・クルーズを獲得したが、それにより「外国人が”余剰戦力”気味で、コントロールするのが難しいと思います」と“運用”に難しさが出ると指摘する。
野口氏は「逆にそれを由伸監督がまとめてしまったら、オールスターまでに決まる気がしますが…」と現役時代からカリスマ性のある新監督の手腕に期待しつつ、「選手時代同様にまとまってくれればいいですけど、立場が変わると、周りの印象が変わりますから…」と不安材料にも言及。優勝できる戦力は十分にそろっているだけに、首脳陣の手腕に期待が集まる。
◆阪神の金本新監督は「誰よりもカリスマ性がある人」…2016年セ・リーグの覇者は?
残すは昨年14年ぶりリーグ制覇を成し遂げたヤクルト、そして金本新監督が率いる阪神の2チーム。野口氏は2016年ペナントレースを制するチームとしてヤクルトを挙げた。
「セットアッパーで新外国人が活躍してくれたら、ヤクルトかなと。野手陣がかなりの高レベルにあると思うんです。(昨年は怪我に苦しんだ)バレンティンが30発打ってくれたら、走ってしまうでしょう」と2年連続リーグ制覇を予想。それでも、課題もあると見ている。
「ヤクルトはバーネット(レンジャース)が抜けたのがどうなんだろうと思うんですよ。代わりのピッチャーを獲ったとはいえ未知数。(セットアッパーだった)オンドルセクがクローザーになるのが一番いいと思うのですが、そうすると、今までオンドルセクがビシッと抑えたところに、ほかのピッチャーが出てくるわけでしょう。しっくり来てくれればいいですけどね」
昨年、球団新記録となるシーズン41セーブを挙げた守護神バーネットは、メジャー挑戦を表明してレンジャーズに移籍したが、その穴をどう埋めるかが鍵になると野口氏は指摘する。
投手では、ジョシュ・ルーキー、ルイス・ペレスを獲得したが、日本で成績を残すことができるかは未知数だけに「クローザ―がオンドルセクというのは大丈夫な感じがしますが、去年、オンドルセクが担っていたポジション(セットアッパー)がどうなるのかですね」と分析し、リリーフ陣の奮闘がポイントになるとした。打撃部門の主要タイトルを独占した強打者揃いの打線は健在だけに、ブルペンスタッフが勝ち継投を確立できれば、連覇に大きく近づく。
2位に予想した阪神は、巨人同様に新指揮官が就任するものの、金本監督と現役時代にチームメートだった野口氏は「誰よりもカリスマ性を持った人です。そこは問題ないです」と、支障なしとした。
一方で「阪神の場合はタレント不足。呉昇桓ほどの成績を残せる抑えもそうそういない。捕手も(1軍作戦兼バッテリーコーチの)矢野さんがどれだけ育てられるか…」と分析。また、野手については「目立った新戦力が高山と新外国人しかいないので、上がり目は感じないんです。今年もゴメスと福留頼みになる。反対に去年と比較してマイナス面も少ないですけどね」と語った。
5年間で3度の最多安打を記録したマートンが退団。マット・ヘイグを新助っ人として獲得したものの、野口氏はプラス要素を感じていないという。それでも「ルーキーの高山がどうかですよね。もし1番に入ってくれれば、鳥谷を3番に回せるし、面白いと思う」とドラフト1位の高山(明大)へ期待を込めた。
投手陣は、「メッセンジャーはよくも悪くも昨年までのような感じで、能見も申し訳ないけど、10勝っても10負けてしまう」と分析。守護神・呉昇桓が抜けたブルペン陣に関しては「いざとなったら藤川球児を後ろにしてもいいと思います。そういうことを意気に感じてやる選手ですから、『やっぱりお前しかいない』となったらやってくれると思うんです」と語り、かつての不動の守護神が復活の可能性について言及した。
戦力の出入りや首脳陣の交代など、今オフも各球団が動き、各チームは変化を遂げている。野口氏の予想通り、王者ヤクルトが2連覇をつかむのか。それとも、昨年惜しくも首位争いに敗れたチームや、Bクラスに沈んだチームにもチャンスが訪れるのか。春季キャンプやオープン戦での若手の台頭・飛躍など、まだまだ戦力アップの余地は多く残されている。各球団の開幕までの追い込みから目が離せない。
☆ヤクルト・阪神は、新外国人が守護神を務められるかどうかは、確かに大きなポイントになりそう。加えて、阪神はマートンの代わりのヘイグが、どれだけやるか。ヤクルトは野手を獲りませんでしたから、また外国人投手を3人使うのかも。
☆巨人も外国人はかなり補強しましたが、4人しか使えませんから、起用法が難しそうです。ただ、内海・大竹・杉内など、昨年働かなかった先発や外国人が働けば、優勝候補に違いはありません。
☆で、カープは昨年と同じく、4位ですか。ま、基本的にK.O、順位予想はしない主義なのですが(笑)、もちろんカープが優勝すると思ってますよ。そう思って応援しますから、当然。
☆ま、昨年ヤクルトが優勝するなんて言ってた人はほとんどいませんでしたから(笑)、ペナントが始まってみないと、分かりません。
☆ちなみに、昨年の評論家の皆さんの順位予想が、こちら。
〈'15 セ・リーグ順位予想〉
☆順位予想してるじゃんよ、K.O(笑)。すっかり忘れてましたわ。ほとんどの評論家さんは、ヤクルトを4~6位と予想。唯一、江川さんだけが、ヤクルト優勝を的中させました。ちなみにK.Oは、ヤクルトは3位と予想。ヤクルトと中日は、投手陣さえ整備できれば、「勝てるチーム」ですからね。
☆てな訳でカープも同様、キャンプで「勝てるチーム」を作れるかどうか。つまり、これから開幕までの2か月弱が勝負です。
P.S. いやいや、今日はほんとにたくさんのアクセス・クリックを頂きました。本当にありがとうございます。
にほんブログ村
source : K.Oのカープ・ブログ。