2016年3月19日土曜日

【特集】新井さん、ロングインタビュー。


◇ちら見せAthleteマガジン 広島を熱くした男・上(新井貴浩インタビュー) 広島アスリート 2016-1-23 06:00

 8年ぶりに赤いユニホームに袖を通したかつての四番打者・新井貴浩。年齢を感じさせない“覚悟のプレー”の数々は、多くのカープファンの心を熱くさせた。


◆個人的に忘れられない1年に

―― 15年は最終戦で敗れて4位という結果となりましたが、どのような心境ですか?

新井 一言で言うと〝悔しい〟しかありません。ですが個人的にはすごく大きな応援をしていただいて、たくさんの感動をいただいたシーズンだったので、本当に感謝しています。15年はいろんなことがありましたから、これまでのプロ生活のなかでも忘れられない1年になりましたね。

―― ポジションが確約されていないなかでのスタートでしたが、どんな気持ちでシーズンに臨まれたのですか?

新井 プロ野球選手としてもう一度勝負したいという気持ちもありましたが、カープのユニホームをもう一度着させてもらえるとなった時点で〝とにかく何でもいいからカープのために貢献したい〟という気持ちでした。極端に言えば、自分が試合に出られなくてもチームが勝てば良いと思っていましたし、自分が帰ってくることによって若い選手に「新井さんに負けていられない」と尻に火がついてくれれば良いなと思っていました。

―― カープのために貢献したいという思いは、8年前とは別の感情なのでしょうか?

新井 その当時ももちろん勝ちたいし、優勝したいという気持ちでした。でも15年は、例え自分が試合に出られなくても、代打でも、勝てば良いと純粋に思えた気持ちは8年前と違いますね。

―― 15年は黒田博樹投手と8年振りに共にプレーされました。

新井 基本的に誰が投げていても一生懸命プレーするのは当たり前のことなのですが、やっぱり黒田さんが投げるときは、マウンドから感じるものがありました。みんな同じようにやっていますが、自分自身も違う動きとか、そういうものが出てくるのかな? と思いながらプレーさせてもらっていました。「また黒田さんとプレーしているんだな」と不思議な気持ちになることも多々ありました。

―― 地元のマツダスタジアムでは、特に勝負強さを発揮されていたように感じました。

新井 どの球場でも一生懸命やるスタンスは変わらないですが、やっぱりホーム球場ですし、マツダスタジアムは好きですね。見えない力のようなものがあるのだと思います。特にチャンスのときはすごく大きな声援を感じていましたし、僕はそれがエネルギーになっていました。「よし! 何とか打って喜んでもらいたい。喜ばせたい」と思ってプレーを続けていました。

―― 新井選手にとって、カープファンはどんな存在ですか?

新井 僕にとってカープファンのみなさんは本当に大好きな存在であり、気持ちを奮い立たせてくれる存在ですね。カープに復帰してこれだけ多くの声援をもらえると思っていなかったですし、それによって〝喜ばせたい〟という気持ちがグッと上がりました。


☆プロ野球人として勝負したい、ということで自由契約の道を選んだ新井さん。ところが、真っ先に手を上げたのは他ならぬ、カープ。ちょうど黒田さんもカープに戻ってきて、かつての4番とエースが再びチームに帰ってくることになりました。新井さんも言ってますが、何だか不思議な感じ。偶然とは思えない、運命めいたものを感じます。


☆で、戻ってきて、ファンが受け入れてくれるかどうかは、正直不安だったと思いますが、カープファンは、あたたかかったですね。今でも新井さんには、人一倍多くの声援や拍手が送られます。



◇ちら見せAthleteマガジン 広島を熱くした男・下(新井貴浩インタビュー) 広島アスリート 2016-1-30 06:00


◆夏場以降の不調が反省点

―― 15年は117本の安打をマークされました。そのなかで印象に残る一打はありますか?

新井 開幕直後のDeNA戦(3月31日)で代打で出て、左腕の田中(健二朗)から復帰後初安打、初打点を挙げたときですね。1本ヒットが出るまでは考えるものがありますし、カープに復帰して初安打だったので特別な一打として印象に残っています。あと、甲子園での初本塁打も印象的です。名前がコールされたときにも球場全体から声援がありましたし、カープファンのみなさんだけではなく、阪神ファンのみなさんからもたくさんの声援をいただいたので、あのときは不思議な感覚でしたし、本当に嬉しかった打席です。

―― 前半戦は四番として勝負強さが目立っていました。

新井 前半戦は体の調子が良かったですし、〝球を呼び込んで下半身の軸で回っていく〟という動きができていました。ただ調子を継続できなかったのが反省点ですね。やはり夏場に思うようにできなかったということもありますし、まだまだもう一回、一から体をつくっていかなければならないと思っています。

―― 結果が出ない時期はどのような状態だったのですか?

新井 スイング時に軸で回ることができず、状態が投手方向に流れていくようなスイングになっていました。それを分かっているんですが、修正しようと思ってもできませんでした。疲れといえば言い訳になりますが、原因はそこでしたね。どのようにして調子を取り戻すかを考えたとき、結果的に体を鍛え直さなければならないと痛感させられました。

―― 疲れが溜まった時期はもどかしい気持ちもあったのではないでしょうか。

新井 14年にあまり試合に出ていませんでしたし、夏場以降は体が思うように動いてくれないという日々でした。「クソっ!」と思ったり、イライラしながらプレーをする場面はありましたね。自分では何が悪くて状態が悪いということが分かっているのですが、修正しようと思ってもそれができないというジレンマがありました。

―― 夏場は試合前練習で頻繁にダッシュを繰り返されていました。

新井 体のキレを出すためにやっていました。でも、なかなかうまくいきませんでした。なのでオフはもっともっと体を追い込んでいかなければいけないと思ってトレーニングをしています。

―― 10月7日の最終戦では、最後の打者となってしまいました。どんな思いだったのですか?

新井 最終回、3点差で2死走者なしという場面でした。点が入っていなかったので流れを変えたい一心で「一発を」という気持ちがありました。でも結果的にチェンジアップに泳がされてサードゴロでした。振り返ってみると大振りになっていたかなと思います。あの打席は本当に悔しかったですね。

―― 15年にご自身が残された数字については、どのように感じられていますか?

新井 満足は全くしていませんし、「まだやれる、もっとやれる」と思っています。そういう風に思わなかったらダメだと思いますし、この年齢でもそう思えています。

―― 今季チームが得点力に苦しむなかで、若い選手をどのように見ていましたか?

新井 たとえばキク(菊池)にしても丸(佳浩)にしても苦しんでいましたが、それは僕も通ってきた道です。2人とも15年はすごく良い経験になったと思います。監督も「キクと丸が引っ張って」と言われていましたし、周囲もそう思っていたはずです。初めて〝打って当然〟という見られ方をされるなかで、いろいろな雑音もあったでしょう。彼らもそういう風に見られる存在になっているということです。だからこそ、16年が重要になってくると思います。求められているものがワンランク高くなると、そういうものです。僕もかつて03年、04年の2年間は期待を裏切り続けた時期がありました。あの2人にはこの苦しい経験が絶対にこの先生きてくると思います。


◆もう一度、体をつくり直す

―― 15年は同期入団の東出輝裕選手が引退するなど、他球団も含めてともに戦った選手たちが多く引退したシーズンでした。

新井 東出とは若い頃いつも一緒でしたし、2人で強化指定選手で練習したり、思い出はたくさんあります。引退を聞いたときは寂しいし、まさか自分より早く引退するなんて思いませんでした。ここ数年は故障があり、苦しんでいるなかでリハビリをやって本人も精一杯やった結果だと思います。本当にお疲れさんと言ってあげたいですね。また他球団の選手の引退も寂しいですし、時代が流れているんだなと、しみじみ感じます。中日の和田(一浩)さん、小笠原(道大)さんは、1回目のWBC日本代表などで可愛がってもらっていたので、寂しさを感じますね。

―― このオフはどんなことを目標にトレーニングされているのでしょうか?

新井 メインは下半身を中心として体を鍛え直すということです。もう一回体を痛めつけようという感覚でやっています。技術的には、もちろん打撃練習も行います。球を打つということも大事になってきますが、もう一回スイングを反復して〝振る力を呼び起こしたい〟と思っています。

―― 16年は新井選手にとってプロ18年目のシーズンとなりますが、2000安打まで残り29本というところからスタートします。

新井 2000安打はまったく意識していないですし、ピンとこないですね(笑)。例えばあと10本くらいになれば、自分の気持ちも変わるのかな? と漠然と思うときがあるくらいですね。特に16年のモチベーションにはなっていませんし、とにかく勝つこと、優勝することが一番の目標です。2000安打は後からついてくる記録なのかなという思いです。

―― また16年はカープと阪神でともにチームメートとして戦った金本知憲氏が阪神の監督となり、対戦することになります。

新井 これは楽しみですね(苦笑)。特別な感情というか、どこのチームと対戦するときも同じ気持ちでプレーしますが、やっぱり金本さんが監督になられたいうことで、いろんな面で阪神との対戦は楽しみだなという気持ちがあります。

―― 最後にファンに向けてメッセージをお願いします。

新井 本当にたくさんの声援をいただいて〝ありがとうございました〟と〝感謝〟しかありません。15年もそう思っていましたが、16年も〝これで最後なんだ〟という気持ちで、全身全霊をかけて優勝に向かって戦っていきたいです。また15年は選手もファンのみなさんも悔しい思いをしたと思うので、15年の分も喜ばせたいという気持ちで戦いたいと思っています。


☆人によっては未だに「新井は代打で」とか「エルドレッドと併用で」なんて言う人もいますが、昨年の4番での勝負強さは、かつてカープで4番を張ってきた、新井さんならではのもの。本人も言うようにスクワットは自己記録を更新、オープン戦でもホームランを2本打ち、健在ぶりをアピールしました。


☆しかも2本のホームランは、パワーだけでなく、いずれも左ピッチャーのスライダーを打った、技ありの一打。特に2本目は、内角低めのスライダーをうまく運びました。試合での勝負勘、配球の読み、このケースではどういうバッティングをすべきなのかというプレーの選択なども含め、やはり新井さんほど頼りになるバッターはいません。


☆もちろん、将来の4番を担う選手は育ってきてほしいし、また育てなきゃいけませんが、昨年新井さんが代打から始まって、自ら実力で4番の座をつかみ取ったように、勝つためにはベテランだろうが若手だろうが、「勝ちに貢献する選手」を使うのが、選手起用というもの。


☆徹底的に体をいじめ抜いて、体を作ってきた、新井さん。今年も、いや今年は昨年以上に、きっとやってくれるとK.Oは思います。




◇阪神・横田3安打&打率トップ、中日・平田2号ソロ…18日のOP戦 Full-Count 3月18日 21時34分配信


◆阪神ドラ1高山もタイムリー

 プロ野球のオープン戦は18日、中日-阪神の1試合が行われた。

◇中日 4-6 阪神(ナゴヤドーム)

 阪神は初回、ここまでOP戦打率4割を誇る高卒3年目の横田が無死一塁の場面で中日先発の浜田達からライトへ二塁打。二、三塁とすると鳥谷の犠飛、福留の適時打で2点を先制した。中日も阪神先発の秋山を攻め、2回に平田の2号ソロ、杉山のタイムリー二塁打で同点に。3回にも4本のヒットで2点を奪い、逆転に成功する。

 しかし阪神は6回1死一、三塁からドラフト1位ルーキー高山がセンターへ適時打を放つなど2点を奪って追いつくと、9回には狩野の適時打、横田の犠飛で2点を勝ち越した。横田はこの日「2番・センター」の出場で猛打賞の活躍。打率.432に伸ばし、OP戦首位打者に浮上した。阪神先発の秋山は4回8安打4失点。一方、中日先発の浜田達は3回4安打2失点だった。


順 チーム名 試 勝 敗 引 勝率 差
① ロッテ  13 8 4 1 .667 ー
  ソフトバ 12 6 3 3 .667 ー
③ 広島   13 7 4 2 .636 0
  楽天   12 7 4 1 .636 0
  西武   12 7 4 1 .636 0
⑥ 阪神   12 5 3 4 .625 0.5
⑦ 巨人   16 8 7 1 .533 0.5
⑧ 日本ハム 12 5 7 0 .417 1.5
⑨ オリック 13 4 7 2 .364 0.5
⑩ ヤクルト 16 5 10 1 .333 1
  中日   13 4 8 1 .333-0.5
⑫ DeNA 12 3 8 1 .273 0.5


☆昨今のオープン戦っちゅうのは、どのチームもほぼベストメンバーを組んできますから、この順位はかなり現実を反映してるんじゃないかと。


☆…これ、K.Oの今年の順位予想にしようかな(笑)。ヤクルトは投手陣がこの調子だと、中日の方が上に行くかも。


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source : K.Oのカープ・ブログ。