慢性的な貧困生活からの脱却を夢見て、
今年こそはとスタメン奪取に燃えたぎる貧乏セレブ狩野恵輔。
今日からスタートするキャンプでは
なんとあの高知の安芸市営球場での2軍キャンプに参加していることが判明した。
この安芸市と言う街であるが
以前は高知第2の市街として繁栄していたが
もうすでに過疎化は40年以上前から始まっており、
それまで高知〜安芸間を走っていた
土佐電鉄の電車が廃止になったのと同時に
みるみる街は勢いをなくしはしたものの、
この2月に行われる阪神キャンプ時だけは大きな盛り上がりを見せていた。
しかし超貧乏県の高知はこの時代の流れに付いていくことができず、
ついに1軍キャンプは沖縄に移動。
数年前まではタイガータウンと言われた街も
今ではゴーストタウンと呼ばれ、
安芸市街と言われたこの地も
現在では安芸死骸と呼ばれるまでに落ちぶれた。
また球場に到着する鉄道を「ごめんなはり線」と呼び、
まるで安芸死骸の弱りゆく姿を嘲笑っているようにも感じる。
さらに以前は異常なほどの阪神ファンが押し寄せるために
この時ぞとばかりに庭や田んぼ、
そして驚くなかれ、
猫の額までをも駐車場にして
全国からの観光客にも対応していた安芸市民、
田舎ならではの笑える光景だが
この人達はきちんと収入分を確定申告しているかどうかはかなり疑問。
それに普段は閑散として夜は眠ることができるほどの国道で
ごく稀に酔っ払ってニヤケながら眠った翁が
轢き殺されるとの悲劇まで起きる超閑散とした交通事情も
この期間だけは大渋滞となり
地元民にとっては嬉しいような、腹立たしいような。
ただ安芸は現在2軍キャンプのみではあるが
それでもまだ良い方である。
私の育った室戸市なんか
一瞬だけ阪神の2軍キャンプが行われたものの、
あっさりいなくなって万事休す、
一ヶ月でも儲かる時があるだけマシと
必死になって安芸市潰しに取り組む室戸市だが
そもそも選手や球団関係者の宿泊所がしょぼい所しかないわ、
遊ぶ所はないわ、若い人はおらんわ、
9時にはすぐに寝てしまうわで冗談じゃないコール炸裂。
球場関係者でも精一杯なのに
観光客なんか泊まる所が地元にはなくなってしまう。
ああ……なんて悲しいプリフェクチャーなんだろう。
このままの流れでいくと
単純計算すれば30〜40年後には人がいなくなる安芸市と室戸市、
安芸郡なんかもっと酷い。
嘘のように聞こえるが本当の話である。
そんな街にあの狩野恵輔がやって来る。
明日からのキャンプに背番号99を背負いながら
淡路島からようやく徒歩で到着とのことだ。
淡路島から四国までは水路で上陸、
なんと私が彼に贈呈したトラックのタイヤを利用し挑んでみたが
タイヤは浮くこともなくあっさり沈没、
チューブがないので浮くことはない、
結局は自力で必死こいて泳ぎ上陸に成功したと言うが、
ドーバー海峡横断よりも過酷である。
噂によると潮に流され鳴門に楽に流されたまでは良かったが
残念ながら鳴門の渦に飲まれたものの九死に一生を得たと、
海水がしょっぱかった〜♫と、
かなり目が回ったと、ラーメンが食べたくなったとは本人の談。
いつものトレードマークの口周辺の蟻も
すっかり海水によって流されてはしまったが
運良きことに鳴門の急流で鍛えられた
屈強なワカメが頭部にこびりつき、
しっかりとした頭髪とアゴ髭代りになっているそうだ。
もうこれでミネラルとビタミンが十分に補充された狩野恵輔、
明日からのキャンプはかなり期待できそう。
そして息も絶え絶えで徳島に到着しても
自らの身体に鞭を打って休む間もなく安芸に向かう狩野恵輔、
道中にお遍路さんと勘違いされ、
数々の「お接待」を受け、食費はなんとかセーブ成功。
やはり狩野先生ならではの優しさと不潔さ、
そして華麗なる貧困模様が地元民の心を引き寄せたのかもしれない。
ああ、涙なしでは語れない狩野恵輔……。
最終的に安芸市の宿泊所には午後11時頃到着、
旅の疲れを取るべく風呂に浸かり、
現在午前3時になるが
今度は地元阪神ファンの歓迎を受けて狩野を気遣い、
真水と味噌での大宴会が催されているそうだ。
欲を言えば狩野恵輔には3月まで残ってもらい、
あのマニー・ラミレスとのホームラン競争を見てみたかったが、
どうやら2人のスケジュール上の問題で実現は不可能。
ちなみにマニー・ラミレスの背番号も99、
そう、ラミレスが狩野の真似をしたものと思われる。
明日からの安芸キャンプ、非常に楽しみである。
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