2017年3月31日金曜日
'17 開幕前夜祭、第2部~セ・リーグ展望、そして、優勝へ向けて。
☆いやいや、いよいよ始まりますな。まずは、カープ以外のセ・リーグ5球団の展望から。
◇巨人、今シーズンの注目ポイント 大型補強で球界の盟主の座を取り戻す ベースボール・タイムズ 2017年3月28日
◆FAで実績十分の陽らを獲得
3年連続でのV逸は許されない。リーグ3連覇から2年連続で2位に終わった巨人が、球界の盟主の座を取り戻すべく、近年稀に見る大補強を敢行。史上初となる同一年の FA3選手の獲得に、近年は少なくなったタイトルホルダークラスの選手のトレード、さらには育成も含めた総勢10人の外国人選手と、あらゆる補強に着手した。
まずはFA。北海道日本ハムから陽岱鋼、横浜DeNAから山口俊、福岡ソフトバンクから森福允彦と実績十分の3選手を獲得した。ただやみくもにという訳ではなく、陽は長野久義以外に絶対的なレギュラーのいない外野手、山口俊は菅野智之、マイコラスに続く存在が欲しい先発陣、森福は近年衰えも見え始めた山口鉄也の負担を軽減する左の中継ぎと、補強ポイントは明確だ。さらにトレードで12年にパ・リーグMVPに輝いたサウスポーの吉川光夫を獲得。同時に獲得した石川慎吾も将来を有望視されていた外野手で、巨人でも定位置争いに加わる力はある。
◆抑え候補に166キロ右腕・カミネロ
新外国人選手では、13年の東北楽天の日本一に貢献したマギーに白羽の矢を立てた。さらに抑えで不安定だった沢村拓一を脅かす存在として、最速166キロを誇る剛腕・カミネロを加え、質、量ともにかつてないほどの分厚い選手層が整った。
さらにドラフトでは、長年レギュラー不在の状態が続いている正二塁手候補として、大学ナンバーワン内野手の評価を受けた吉川尚輝を1位指名。2位以下では畠世周、谷岡竜平、池田駿と、即戦力を期待して大学、社会人の投手を獲得したが、オープン戦の7試合で防御率1.42と結果を残した谷岡がリリーフとして開幕1軍の切符をつかみつつある。
◆岡本、重信の定位置確保なるか!?
既存の若手選手の奮起も必要だ。特に14年ドラフト1位の岡本和真には期待が集まり、内野手登録ではあるがギャレットとレフトの定位置を争い、オープン戦では2本塁打を放って首脳陣にアピール。現状では、ギャレットが外国人枠の関係で1軍に残れない可能性もあり、15年ドラフト2位の重信慎之介とともに、定位置確保に向けてチャンスのシーズンとなる。
だが、大型補強の反動か、オープン戦では5勝14敗で、まさかの12球団最下位に終わった。新加入の陽、山口は故障でオープン戦未出場。4番候補として期待されたマギーも、オープン戦打率1割4分8厘と状態が上がってこない。仮にマギーが期待通りの活躍をしたとしても、ファーストとサードを守る阿部慎之助と村田修一のいずれかがスタメンを外れることになるなど、チーム編成面での問題も抱えている。
フロントが本腰を入れた“30億円補強”は実を結ぶのか。それともかつて「4番コレクター」と言われて失敗した、「いつか見た道」を繰り返してしまうのか。就任2年目を迎える高橋由伸監督にとっては覚悟と決断を迫られるシーズンになりそうだ。
オープン戦成績
5勝14敗(12チーム中12位)
チームトップ
打率:岡本和真 2割4分1厘
本塁打:岡本和真、村田修一 2本
打点:石川慎吾、村田修一 6打点
安打:立岡宗一郎 15本
四球:マギー 5
盗塁:重信慎之介 8
防御率:田口麗斗 0.90
勝利:内海哲也、大竹寛 2勝
セーブ:カミネロ、吉川光夫、山口鉄也、戸根千明、西村健太朗 1セーブ
登板:谷岡竜平、田原誠次 7試合
投球回:吉川光夫 24
奪三振:田口麗斗 16
過去5年のシーズン成績
2016年:2位 71勝69敗3分
2015年:2位 75勝67敗1分
2014年:1位 82勝61敗1分
2013年:1位 84勝53敗7分
2012年:1位 86勝43敗15分 ※日本一
☆先発は、菅野・マイコラス・田口・内海・大竹寛・吉川光に、山口俊。杉内も実戦復帰、宮国も今年はいいようで、まあ先発には困りません。
☆開幕時の外国人は、マイコラス・マシソン・カミネロ・マギー。マギーはサードで使うようで、村田は代打とか。あら、主力の1人だと思いますけどね、村田は。
☆さらにカミネロを抑えで使えば、マイコラス・マシソンは外せませんから、外国人野手が1人しか使えないのと同時に、澤村の扱いが難しい。例えばセットアッパーで使って、モチベーションを保てますかね、この人は。
☆後、結局セカンドは誰なのか。重信・立岡にやらせるんですかねぇ。村田を代打にしてまでマギーを使うんだったら、クルーズを使えばいいと思います。
◇DeNA、今シーズンの注目ポイント
若い力で一気に頂点もあるか!? ベースボール・タイムズ 2017年3月28日
◆佐野、濱口、笠井らルーキーに注目
昨季はラミレス監督のもと、12球団で最後となるCS初出場を決めた横浜DeNA。20代の伸び盛りの選手が中心のチーム構成で勢いを感じるが、オフには目立った補強もなく、チーム唯一2ケタ勝利を挙げた山口俊がFAで巨人に移籍するなど、期待と不安が入り混じったシーズンとなる。
新外国人選手としてチームに加わったのが、ウィーランド、クライン、パットンの投手3人と、三塁手のシリアコ。山口の穴を埋める先発として期待されたウィーランドとクラインだが、オープン戦では安定感を欠く投球が続いた。対照的にリリーフのパットンは、オープン戦で6試合に登板して無失点と好調で、抑えの山崎康晃につなぐ存在として機能しそうだ。シリアコはBCリーグの石川から入団した三塁手で、オープン戦は打率3割7分5厘と絶好調。「5番・サード」での開幕スタメンが濃厚となっている。
ドラフト入団選手では、1位のサウスポー・濱口遥大の開幕ローテーション入りをラミレス監督が明言している。さらに野手で面白い存在が9位入団の佐野恵太だ。かつて福岡ダイエーなどで活躍した佐々木誠氏を叔父に持つ内野手で、オープン戦では打率3割1分9厘、2本塁打を記録し、左の代打として開幕1軍が有力だ。さらに育成ドラフト1位の笠井崇正は、キャンプの紅白戦や練習試合で好投を続けており、投手陣の状況次第では、シーズン途中の支配下契約で即1軍、という可能性もありそうだ。
◆5年目の大砲・白崎に開花の予感
他球団からの移籍組では、東京ヤクルトを自由契約になった田中浩康がセカンドの定位置を奪いそう。優勝経験もあるベテラン二塁手は、若い選手が多いチームにとって貴重な存在となる。また、山口のFA補償選手として加入した平良拳太郎の活躍にも注目したいところだ。
既存戦力の中での注目は、オープン戦で猛アピールした白崎浩之だ。プロ5年目を迎える内野手は、今年のオープン戦全試合に出場して打率3割4分8厘に加え、12球団トップタイの4本塁打を放った。シリアコ、エリアンと外国人のライバルは強力だが、大型内野手、和製大砲として大きな期待を背負う。外野手では、関根大気がオープン戦16試合に出場して、規定打席数には達しなかったが打率4割7分6厘と大暴れ。俊足と守備が売りのイケメンが、バックアップ要員から打撃向上で定位置確保にも名乗りを上げるか。
侍ジャパンでも4番を務めた筒香嘉智を中心に、ロペス、梶谷隆幸と並ぶ攻撃時は破壊力があり、桑原将志、倉本寿彦ら、脇を固める選手もクセ者が多く、相手にとっては嫌な打線だ。投手陣は、開幕投手に指名された石田健大と今永昇太の両左腕は魅力で、右の井納翔一を含めた三本柱に対する期待値は高い。ただ、昨季2ケタ勝利を挙げた投手がいないのも現実で、絶対的エースが不在という弱みもある。それでも、山崎康、パットンに加えて、三上朋也に左の田中健二朗らブルペンは充実しており、混戦が予想されるセ・リーグでは、若い勢いで一気に頂点、という可能性もあるかもしれない。
オープン戦成績
5勝11敗1分(12チーム中9位)
チームトップ
打率:シリアコ 3割7分5厘
本塁打:白崎浩之 4本
打点:佐野恵太、ロペス 11打点
安打:シリアコ 21本
四球:桑原将志 11
盗塁:桑原将志 3
防御率:クライン 6.88
勝利:平良拳太郎、今永昇太、石田健大、ウィーランド、クライン 1勝
セーブ:砂田毅樹 1セーブ
登板:平田真吾 8試合
投球回:クライン 17
奪三振:クライン 11
過去5年のシーズン成績
2016年:3位 69勝71敗3分
2015年:6位 62勝80敗1分
2014年:5位 67勝75敗2分
2013年:5位 64勝79敗1分
2012年:6位 46勝85敗13分
☆先発は、石田・今永・井納に、新外国人ウィーランド・クラインに、ルーキー濱口。ここは新戦力次第ですかね。石田・今永が苦労するようだと、一気に失速する可能性があります。
☆打線は強力なので、投手陣次第。セカンド田中浩を年間貫き通すことができれば、これは面白くなります。
◇阪神、今シーズンの注目ポイント
「超変革」2年目の飛躍なるか!? ベースボール・タイムズ 2017年3月28日
◆FA移籍の糸井がキーマン
「超変革」のスローガンのもと、金本知憲監督の船出となった昨季の阪神。大きな期待を背負ってスタートしたシーズンだったが、結果は4位に終わり、CS出場も逃した。試行錯誤の中での積極的な若手起用が、2年目の飛躍につながるのか、指揮官も含めて注目の1年となる。
新戦力の目玉は、何と言ってもオリックスからFA加入した糸井嘉男だ。ヒザの故障から復調した昨季は、打率3割6厘をマークし、自己最多となる53盗塁でタイトルを獲得した。今年は右ヒザ関節炎の影響で、キャンプでは別メニューでの調整が続いたが、オープン戦の終盤には元気な姿を見せており、金本監督も「数字以上の効果を期待している」とキーマンであることは間違いない。
新外国人選手としては、投手のメンデス、野手のキャンベルを獲得した。だが、現状では2人とも開幕1軍もままならない状況となっている。昨年固定しきれなかった抑え候補として期待されたメンデスは、調子が上がらず3月中旬に2軍落ち。鳥谷敬とサードのポジションを争うはずだったキャンベルも、左手首腱鞘炎を発症して開幕1軍は微妙な状況だ。
◆原口の「4番・一塁手」もある!?
新人では、ドラフト1位の大山悠輔が一時は正三塁手候補の声も上がったが、3月中旬に2軍落ちが決まり、開幕1軍は難しい状況となった。逆にキャンプ、オープン戦で評価を上げたのが5位の糸原健斗で、内野の全ポジションを守れるユーティリティー選手として、1軍枠に食い込みそうだ。その他、投手では2位の小野泰己が先発の5、6番手としてローテ入りも視野に入れる。
「超変革」で積極起用された若手野手の中で、レギュラーの座をつかみそうなのが北條史也と原口文仁の2人だ。北條は長年、ショートを守った鳥谷をサードへ押しやり、今季はさらなる飛躍が期待されている。原口はもともと捕手であるが、打撃力を買われてファーストとしての起用が濃厚。適任者のいない4番抜てきの声も挙がっている。
さらにルーキーイヤーから存分に働いた高山俊が、今年もオープン戦で12球団トップタイの4本塁打をマークするなど、さらなる大ブレークの気配を漂わせている。その他でも、江越大賀、中谷将大、板山祐太郎らが生き残りをかけて激しい競争を続け、梅野隆太郎を中心に坂本誠志郎や岡崎太一らによる正捕手争いも見どころの一つだ。
投手陣は、先発がメッセンジャー、藤浪晋太郎、岩貞祐太、能見篤史の4人が当確。その他にも頭数はそろっている。不安材料と言える抑えを固めたいところ。オープン戦では、セ・リーグで最高位となる4位と好調をキープした。金本監督が期待する若手の成長で「超変革」が進んでいくのか。重要なシーズンとなる。
オープン戦成績
10勝6敗2分(12チーム中4位)
チームトップ
打率:北條史也 2割8分3厘
本塁打:高山俊 4本
打点:中谷将大 14打点
安打:高山俊 21本
四球:上本博紀 9
盗塁:上本博紀、鳥谷敬 3
防御率:メッセンジャー 3.00
勝利:マテオ、秋山拓巳 2勝
セーブ:ドリス 3セーブ
登板:松田遼馬、桑原謙太朗、岩崎優、マテオ 8試合
投球回:メッセンジャー 18
奪三振:岩貞祐太 16
過去5年のシーズン成績
2016年:4位 64勝76敗3分
2015年:3位 62勝80敗1分
2014年:2位 67勝75敗2分
2013年:2位 73勝67敗4分
2012年:5位 55勝75敗14分
☆センターに糸井、二遊間に上本・北條、キャッチャーは梅野・坂本と、とりあえずセンターラインを固定できれば、守備はかなり改善されます。高山・原口・北條あたりは、昨年以上の活躍が期待でき、外国人がいなくても十分戦える布陣。
☆問題は、投手陣。メッセ・岩貞・能見・藤浪と来て、5番手・6番手がポイント。後ろも、藤川・ドリス・マテオが、どれだけ年間を通して安定して働けるか。
◇ヤクルト、今シーズンの注目ポイント
投手陣の整備で優勝争いに期待 ベースボール・タイムズ 2017年3月28日
◆新外国人投手たちに活躍の目処
リーグ優勝から最下位争いの末の5位に転落した昨季の東京ヤクルト。WBCで活躍した山田哲人、バレンティンらが並ぶ打撃陣は強力で、投手陣が整備されれば、文字通りのV字回復も期待できる。
低迷の要因となった投手陣は、新戦力で賄うことになる。15年の優勝の原動力となったバーネット、オンドルセク、ロマンの外国人リリーフトリオが全員いなくなった今季、新外国人として獲得したのがブキャナン、オーレンドルフ、ギルメットの3投手だ。
先発枠を争ったのがブキャナンとオーレンドルフだが、現状ではブキャナンの開幕ローテーション入りが有力となっている。オーレンドルフもオープン戦ではまずまずの結果を残しており、調子次第では入れ替え、もしくは2人が1軍という形もありそうだ。リリーフのギルメットは、オープン戦8試合で防御率1.13と結果を残した。昨季69試合に登板したルーキとともに、ブルペン陣を支える役割が期待される。
野手の新外国人選手として、長打力が売りのグリーンを獲得したが、WBCでのバレンティンの活躍ぶりと投手の台所事情を考えると、外国人枠に残れる可能性は薄い。ただ、バレンティンは故障が多いこともあり、バックアップ役として出番が来る場面も少なくなさそうだ。
◆初打席初本塁打の廣岡の台頭に期待
ドラフト組では、高校生ナンバーワン左腕と呼び声の高い寺島成輝を獲得したが、キャンプ中の故障もあり、早い時期での1軍昇格はなさそうだ。キャンプでは2位の星知弥、4位の中尾輝、6位の菊沢竜佑が開幕1軍候補に挙がっていたが、オープン戦の7試合で防御率1.00と結果を残した星がリリーフとして1軍枠に入ることになりそうだ。
ブレークが期待されるのが、キャンプで椎間板ヘルニアを発症して離脱した川端慎吾に代わるサードとして起用された高卒2年目の廣岡大志。昨季は球団の高卒新人では初となるプロ初打席初本塁打と衝撃デビューを飾った新鋭に定位置奪取の期待がかかったが、開幕スタメンは総合力で一歩リードした大卒4年目の西浦直亨に落ち着きそうだ。中村悠平と正捕手争いをする西田明央ら、中堅選手で力をつけてきた選手も多く、全体的なレベルアップは随所に感じられる。
前人未到の3年連続トリプルスリーを狙う山田を中心に、バレンティン、畠山和洋とタイトル経験者が並ぶクリーンアップは、リーグ屈指の破壊力がある。脇を固める坂口智隆や大引啓次、雄平など、攻撃陣は多士済々の顔ぶれで、どこからでも点が取れる迫力がある。
V字回復のカギを握るのは、やはり投手陣。小川泰弘、石川雅規の両エースに、WBCでも好投した抑えの秋吉亮と、柱になる存在はいる。館山昌平や由規の復活組か、2年目を迎えるドラ1右腕の原樹理らの新鋭か。外国人投手の出来と故障者の穴を埋めるバックアップ次第では、再び優勝争いに絡んできてもおかしくない戦力はある。
オープン戦成績
7勝7敗4分(12チーム中7位)
チームトップ
打率:雄平 2割5分4厘
本塁打:大引啓次、西浦直亨 2本
打点:西浦直亨 8打点
安打:西浦直亨 16本
四球:畠山和洋 8
盗塁:上田剛史 3
防御率:小川泰弘 6.35
勝利:石川雅規 2勝
セーブ:石山泰稚、ギルメット、ルーキ、小川泰弘 1セーブ
登板:ギルメット、ルーキ、平井諒 8試合
投球回:メッセンジャー 22回2/3
奪三振:岩貞祐太 24
過去5年のシーズン成績
2016年:5位 64勝78敗1分
2015年:1位 76勝65敗2分
2014年:6位 60勝81敗3分
2013年:6位 57勝83敗3分
2012年:3位 68勝65敗11分
☆ここは、まず石川・小川・館山が、優勝した時のような活躍をすることと、新外国人投手の出来。ルーキ・ギルメットを後ろで使えば、先発は1枚。先発の頭数が足りるかどうか。
☆打線は、川端が戻ってくれば、ベストメンバーになります。投手陣が踏ん張れば、上位争いも十分に可能です。
◇中日、今シーズンの注目ポイント
最下位からの逆襲の雰囲気あり ベースボール・タイムズ 2017年3月28日
◆ゲレーロ、ビシエドで長打力解消
4年連続のBクラス、昨季は5位に5ゲーム差をつけられての最下位と、落ちるところまで落ちた感のある中日。谷繁元信前監督に代わって昨季途中から指揮を執る森繁和監督にとっては厳しい状況だが、逆に言えば後は上昇するのみと、思い切ったチーム改革に挑めるシーズンでもある。
昨季はチーム本塁打が89本と、リーグワーストだった長打力不足の解消に期待できる新戦力がゲレーロだ。キューバ出身のゲレーロは、15年にドジャースで106試合に出場して11本塁打を記録した大砲候補。オープン戦でも3本塁打を放ってその片鱗を見せつけた。昨季、衝撃的な活躍をしたビシエドとのキューバコンビは、他球団の脅威になりそうだ。
昨季は2ケタ勝利、規定投球回数がともにゼロだった投手陣では、ドラフト1位で柳裕也を獲得した。新人王候補の呼び声も高かった柳だが、キャンプ中に右ひじ周辺の炎症で離脱したこともあり、開幕1軍は難しい状況だ。新外国人選手では、抑え候補としてアラウホとロンドンを獲得したが、オープン戦では結果を残せておらず、バルデス、ジョーダンらとの外国人枠争いとなる。
野手では、大学球界屈指の内野手と評価されたドラフト2位の京田陽太が、評判通りの実力を見せている。オープン戦の終盤にはショートのスタメンで起用が続いていており、堂上直倫を差し置いての開幕スタメンもありそうな勢いだ。
◆鈴木、溝脇、石岡ら若手が急成長
キャンプ、オープン戦では新加入の選手よりも、むしろ2年目以降の若手選手の台頭が目に付いた。最も目立った活躍をしたのが、投手では鈴木翔太、野手では溝脇隼人の2人だ。高卒4年目の鈴木は、オープン戦5試合で防御率1.69と好投して一躍、先発ローテ候補に躍り出た。溝脇も高卒でプロ入りした内野手で、オープン戦では主にセカンドで起用され、打率3割5分0厘を記録して課題と言われた打撃面での成長を見せている。
他にも2年目の石岡諒太が豪快なスイングと俊足で内野の一角を狙う活躍を見せ、遠藤一星もビシエドのファースト起用で外野のスタメンに食い込む可能性が高い。昨年までのレギュラー格だった高橋周平や福田永将が、不振や故障で開幕1軍が微妙な状況となっているが、それ以上の新戦力の台頭が見込めそうな気配はある。
オフの最大の懸念材料だった大島洋平と平田良介のFA流出を阻止し、さらに単年契約だったビシエドの契約延長にも成功した。加えて、先発陣では吉見一起の完全復活が期待できそうな状況で、大野雄大との左右のダブルエースはレベルが高い。3番手以降も若松駿太、小熊凌祐が有力で、又吉克樹の先発転向も決まっている。リリーフ陣も田島慎二と岡田俊哉の左右の二枚看板は健在で、祖父江大輔、三ツ間卓也に、実績組の浅尾拓也、岩瀬仁紀と層が厚い。絶対的なストッパーが確立できれば、最下位からの逆襲も期待させる雰囲気はある。
オープン戦成績
5勝11敗3分(12チーム中9位)
チームトップ
打率:遠藤一星 2割3分1厘
本塁打:ゲレーロ 3本
打点:ゲレーロ 10打点
安打:大島洋平 20本
四球:ゲレーロ 10
盗塁:遠藤一星 7
防御率:大野雄大 2.05
勝利:浅尾拓也、吉見一起、小熊凌祐、バルデス、柳裕也 1勝
セーブ:鈴木翔太、アラウホ、 1セーブ
登板:田島慎二、アラウホ 8試合
投球回:大野雄大 22回
奪三振:大野雄大 17
過去5年のシーズン成績
2016年:6位 58勝82敗3分
2015年:5位 62勝77敗4分
2014年:4位 67勝73敗4分
2013年:4位 64勝77敗3分
2012年:2位 75勝53敗16分
☆先発は、大野・吉見・バルデス(ジョーダン)・又吉・若松・小熊に、小笠原・鈴木と、数は揃ってます。抑えは田島、後は中継ぎ陣がどれだけ頑張れるか。岩瀬・浅尾に、福谷あたりがどれだけやれるか。
☆打線は、ルーキー京田がショートに入りそうで、ゲレーロ・ビシエドコンビは、強力。オープン戦は走りまくっており、森繁さんの「チーム改革」は確実に進んでいるようです。
☆ただここは、ポイントが2つで、ひとつは吉見。カープの石原を見て「キャッチャーを育てる」なんて言ってますが、彼がキャプテンシーを発揮すれば、チームが変わる可能性があります。もうひとつは、高橋周平・福田を、どこまで使えるか。彼らは中日の将来を背負って立つ存在で、彼らの活躍も、これまたチームが活気づきます。
☆いやいや、こうして見ると、どこも優勝しそうなんだわ(笑)。
☆いやいや、カープも負けてませんよ。
◇広島・緒方監督「期待と不安ある」も、戦力底上げに自信 デイリースポーツ 3/30(木) 19:11配信
リーグ連覇、33年ぶりの日本一を目指す広島は30日、開幕を翌日に控え、マツダスタジアムで全体練習を行った。
2年連続で開幕投手を担うジョンソンはキャッチボールなどで最終調整。オープン戦で本来の投球ができなかった守護神の中崎も、軽めの調整で本番に備えた。打者は4番が濃厚な新井やWBC組の菊池、田中、鈴木がフリー打撃で力強い打球をはじき返した。
開幕戦は、昨季18勝7敗と勝ち越した阪神が相手だ。緒方監督は、今季のスタートを前に「期待と不安がある。だんだんと気持ちは高まっていく。2月のキャンプ、そしてオープン戦にかけて期待した選手にケガがあったり体調不良が出た。でもチャンスをつかんだ選手もいる。(戦力の)底上げはできた。ここからが勝負」と力を込めた。
頂きを目指した厳しい戦いを、昨季と同様の野球で乗り越えていく。「投手を中心とした守り勝つ野球をする。相手は関係ない」と言いきった。昨季限りで現役を引退した黒田氏の穴は大きい。1人では決して補えきれないその穴は、チーム全員で埋めていく覚悟だ。指揮官は「選手全員に期待をしている」と力を込めた。
☆で、開幕戦は緒方監督、2戦2敗なんですが。
◇緒方監督“三度目の正直”今年こそ守り勝つ 連覇へ準備万端 デイリースポーツ 2017.3.31
リーグ連覇、そして33年ぶりの日本一を目指した戦いが始まる。広島・緒方孝市監督(48)は30日、準備万端を強調。投手を中心とした守り勝つ野球で、監督就任初となる開幕戦白星を狙う意気込みを示した。
過去2年は黒星を喫した。指揮官は「(開幕カードは)2勝1敗でいっている」としながら「うまく入って行きたい」と言った。昨季、18勝7敗と勝ち越した阪神が相手。開幕戦を勝利で飾り、勢いに乗りたいところだ。
菊池、田中、鈴木のWBC組が不在だったオープン戦は、11位と低迷。守備にほころびが出たり、攻撃でも状況に応じた打撃ができないなどの課題が出た。その一方で、準レギュラー組が多くの実戦経験を積んだ。「(戦力の)底上げはできた。ここからが勝負」。チームの総合力アップに手応えを感じている。
連覇への第一関門はシーズン序盤の戦い。昨季の3、4月は16勝12敗で貯金「4」。勢いに乗り、その後の独走状態につなげた。逆に4位に沈んだ一昨季は9勝16敗で借金「7」だった。「勝負どころ」と位置づける、夏場以降のし烈な戦いを制するためにも、開幕ダッシュは欠かせない。
「選手全員に期待している。勝つための采配を振るいたい」。山あり谷ありの1年。選手を信じて、チームの指揮を執る。
☆ま、4月は5割前後で十分ですけどね。
◇広島緒方監督、WBC組に故障者…選手を柔軟起用 日刊スポーツ 3/30(木) 22:06配信
連覇と33年ぶりの日本一を目指す広島緒方孝市監督(48)はスタートダッシュをかける。「いいスタートを切る選手が数多く出れば、それがチームの勝敗につながってくる。開幕ダッシュ、開幕してからの流れをつかむ中で一番大事なところ。そこはうまく入っていきたい思いはある」と話した。
選手も柔軟に起用する。キャンプ、オープン戦と競争をあおっただけに「シーズンが始まっても選手間の競争は続いていくものにしていかないといけない」。WBC組や、故障者もいるなかでの開幕。「1試合で見極めようとは思わないけどね。調整遅れは数多く打席に立たないといけないし。そこはこちらが見極めてやっていく。調子が悪ければ、ある程度のところで見切って休ませたりはもちろんする。ただ代わりになる選手がたくさんいるかと言えば、なかなかそこまでのレギュラーをつかみ取るまでの結果を残した選手はいないから」と話した。
☆開幕メンバーには、船越くん、庄司くんあたりが入りました。昨年活躍した下水流、また堂林くんも1軍入り。さらにルーキー床田くんの先発も決まってます。西川くんも、やがて戻ってくるでしょう。この辺がどれだけ頑張れるかは、チームの浮沈を握っている、と言っていい。
◇広島 ドラ3床田が2軍ソフトバンク戦で最終調整、4月5日・中日戦で初先発濃厚 デイリースポーツ 3/29(水) 15:25配信
「ウエスタン、ソフトバンク-広島」(29日、筑後)
広島のドラフト3位床田寛樹投手(22)=中部学院大=が先発した。6回、89球を投げて3安打1失点。プロ初先発が濃厚な4月5日の中日戦(ナゴヤドーム)に向けて最終調整を行った。
前回登板の22日・オリックス戦(京セラ)では、5回10安打5失点と課題を残した。外角一辺倒の投球が失点の要因と自己分析。ソフトバンク戦では内角への制球をテーマに登板し、粘り強い投球を見せた。
☆いやいや、楽しみですな。
☆で、開幕に先駆け、必勝祈願。
◇広島開幕へ必勝祈願、小窪選手会長「日本一になりたい」 デイリースポーツ 3/30(木) 19:11配信
広島の松田オーナーや緒方監督、コーチ、選手、スタッフら53人が30日、広島市内の広島護国神社を参拝し、今季の必勝を祈願した。
今季の目標は、リーグ連覇と33年ぶりの日本一を勝ち取ること。選手会長の小窪は「開幕がやっときたという感じ。今は、やってやろうという気持ちが強いです。昨年同様に、チーム一丸で戦いたい。リーグを制して、去年自分たちの野球ができなかった日本シリーズに行って、日本一になりたい」と意気込んだ。
☆タナキクマルに、選手会長の、小窪。このあたりが、今年も引っ張ってくれそうです。
◇広島 タナキクマルでメッセ攻略だ 今季も1~3番打線けん引 スポニチアネックス 3/31(金) 7:00配信
◇セ・リーグ 広島―阪神(2017年3月31日 マツダ)
広島は「タナ・キク・マル」が今季も1~3番で打線を引っ張る。
1番の田中は「手ごわいが、機動力で崩していきたい」とメッセンジャー攻略を誓った。昨季8打数5安打の好相性を誇った3番の丸は「相手投手が誰とかはない。甘い球をしっかり打ちたい」と自然体を強調。攻守で期待される2番の菊池も「やるしかないんで頑張ります」と意気込んだ。
▼緒方監督 昨年逃した日本一を目指す。他球団のマークはきつくなると思うが、その中で自分たちの野球をできるようにしたい。(4位に終わった)一昨年のように前半で借金を多く抱えてしまうと苦しい。開幕からの戦いが大事になる。
☆その、田中くん。
◇広島・田中、阪神・メッセンジャーに足攻めを予告 「機動力で崩していけたら」 サンケイスポーツ 3/30(木) 22:28配信
WBC日本代表メンバーの広島・鈴木誠也外野手(22)、菊池涼介内野手(27)、田中広輔内野手(27)が30日、マツダスタジアムで最終調整。カープの攻守の要である侍トリオはあす31日に迫った阪神との開幕戦(マツダ)でスタメン出場が有力視される。
鈴木は「最初は力んだりすると思う。しっかりやって結果を出すだけです」と気合十分。WBCで活躍した菊池は「やるしかないのでがんばります」と静かなる闘志を燃やした。
田中は開幕投手のメッセンジャーとの対戦について「角度もあるし、真っすぐも強い」と敬意を示しつつ「マツダとの相性はよくない。機動力で崩していけたら」と足攻めを予告した。
☆丸もオープン戦で安定した結果を残しており、存在感を見せました。このタナキクマルを返すのが、新井さんと、誠也くん。
◇広島・新井、黒田氏安心させる「元気でやっている姿を見てもらいたい」 サンケイスポーツ 3/31(金) 9:13配信
広島・新井は30日、マツダで最終調整を行った。31日の阪神との開幕戦は「4番・一塁」でスタメン出場が有力。当日昨季カープ25年ぶりの優勝に貢献し、オフに引退した黒田博樹氏(42)がテレビ解説で訪れる予定。
「黒田さんが抜けた穴はそう簡単に埋められるものではない。みんなで力を合わせてやるしかない。元気でやっている姿を見てもらいたいね」。昨年までの大黒柱を安心させるゲームを届ける。
◇誠也 2年ぶり開幕スタメン メッセ攻略は「状態を見て」 スポニチアネックス 3/31(金) 7:00配信
◇セ・リーグ 広島―阪神(2017年3月31日 マツダ)
全体練習終了後、広島の鈴木はともにWBCに出場した田中と居残り特打を行った。WBC期間中は打撃練習の量が減り、調整不足が心配されたが「オフもキャンプもしっかり振っていたので」と問題なしを強調。米国から23日に帰国後、時差ボケにも悩まされ続けていたが「だいぶ眠れるようになってきた」と笑顔で話し、準備は整った。
「楽しみ」という2年ぶりの開幕戦。昨季はキャンプ終盤に右太腿裏を痛めて出遅れ、初出場は4カード目の4月5日ヤクルト戦(マツダ)だった。それでも打率・335、29本塁打、95打点で大ブレークし、25年ぶりのリーグ優勝に貢献。「神ってる」で、昨年の流行語大賞も受賞した。
5年目を迎えた22歳。「5番・右翼」での先発出場が濃厚で、阪神相手に「開幕戦初安打」を放ち、弾みをつける。相手先発のメッセンジャー攻略にも意欲を示した。昨季は7月24日に対戦し、3打数1安打で左前2点打を放っている。今季は侍ジャパンの強化試合で1打席対戦して右飛。苦手意識はなく、「いいピッチャーには変わりはない。明日の(自身の)状態を見て、どういうふうに入っていこうか決めようと思う」と話した。
リーグ王者として他球団を迎え撃つ今季。緒方監督は「いいスタートを切ってほしいという気持ちは強くある」と開幕ダッシュを誓う。もちろん、鈴木もそのつもりで「去年は優勝はしたけど、日本一は逃した。日本一になりたいという気持ちがあるので、一戦一戦しっかりやっていきたい」と言葉に力を込めた。
☆さらにエルさん、安部もいます。昨年ぶっちぎりで優勝したカープですから、各球団にマークされるでしょうし、そもそも連覇、日本一というのは、とても難しいもの。
☆とはいえ昨年、カープは、自分たちの野球を貫き通すことだけを考え、それを実践することで、リーグ優勝を果たしました。そのチームの骨格は変わっておらず、今年もやることは変わりません。
☆各球団がどうであれ、カープはカープの野球をするだけ。今年も皆さんと一緒に、力の限りカープを応援していこうと思います。
◇3月31日(金)の予告先発投手
○読売ジャイアンツ
M.マイコラス
0試合0勝0敗 防御率0.00 WHIP-
対D 0試合0勝0敗 防御率 - WHIP -
VS (東京ドーム 18:00)
○中日ドラゴンズ
大野 雄大
0試合0勝0敗 防御率0.00 WHIP-
対G 0試合0勝0敗 防御率 - WHIP -
○東京ヤクルトスワローズ
石川 雅規
0試合0勝0敗 防御率0.00 WHIP-
対DB 0試合0勝0敗 防御率 - WHIP -
VS (神宮 18:00)
○横浜DeNAベイスターズ
石田 健大
0試合0勝0敗 防御率0.00 WHIP-
対S 0試合0勝0敗 防御率 - WHIP -
○広島東洋カープ
K.ジョンソン
0試合0勝0敗 防御率0.00 WHIP-
対T 0試合0勝0敗 防御率 - WHIP -
VS (マツダ 18:00)
○阪神タイガース
R.メッセンジャー
0試合0勝0敗 防御率0.00 WHIP-
対C 0試合0勝0敗 防御率 - WHIP -
P.S.1 まーまーさん、いつも「K.Oのカープ・ブログ。」をご愛顧頂き、本当にありがとうございます。何せ「宣伝するな」というお達しがあったので(笑)、できるだけまーまーさんの話には触れないようにしていたのですが、今年もまーまーさんやKさん、長野のカープファンさんやknさんたちと楽しく交流させてもらえれば、と思っています。お仕事もお忙しいでしょうが、今年もよろしくお願いします!
P.S.2 今日もたくさんアクセス・クリックを頂きました。本当にありがとうございます。
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