2017年7月17日月曜日

先週のカープ、今週のカープ~'17.7.16。


▽7/4(火)(12回戦 C10-2 マツダ)
●広島 0 - 3 巨人
 巨人が連敗を4で止めた。巨人は両軍無得点のまま迎えた6回表、坂本勇と村田の適時打で2点を先制する。8回には代打・亀井が適時打を放ち、貴重な追加点を挙げた。投げては先発・田口が7回無失点の好投で今季7勝目。敗れた広島は、打線がつながりを欠いた。

勝 田口 7勝2敗0S
敗 野村 4勝3敗0S
S カミネロ 0勝3敗16S

【G】田口、マシソン、カミネロ
【C】野村、ジャクソン、今井、一岡


▽7/5(水)(13回戦 C10-3 マツダ)
●広島 0 - 5 巨人
 巨人が快勝。巨人は2回表、中井の併殺打の間に先制点を挙げる。その後は、7回に坂本勇の適時二塁打、9回には長野の2ランが飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・菅野が6回無失点の好投で今季8勝目。敗れた広島は、先発・岡田が試合をつくるも、打線が4安打無得点と沈黙した。

勝 菅野 8勝4敗0S
敗 岡田 7勝3敗0S
本塁打 【G】長野4号(9回表2ラン)

【G】菅野、マシソン、西村、カミネロ
【C】岡田、中田、ジャクソン、今井


▽7/6(木)(14回戦 C11-3 マツダ)
○広島 6 - 5 巨人
 広島が接戦を制した。広島は4-4で迎えた6回裏、2死二塁の好機から田中が適時打を放ち、勝ち越しに成功する。直後に同点を許すも、続く7回に丸のソロが飛び出し、再びリードを奪った。投げては2番手・一岡が今季3勝目。敗れた巨人は、3番手・西村が痛恨の一発を浴びた。

勝 一岡 3勝2敗1S
敗 西村 0勝1敗0S
S 今村 1勝1敗16S
本塁打 【C】丸15号(3回裏ソロ) 丸16号(7回裏ソロ)

【G】畠、高木勇、西村、桜井、森福
【C】ジョンソン、一岡、中崎、今村

◇1回裏 鈴木 レフトへタイムリーツーベース 広1-2巨
◇3回裏 丸 左中間へ同点ホームラン 広2-2巨
     エルドレッド レフトへ勝ち越しの犠牲フライ 広3-2巨
◇4回裏 菊池 センター前勝ち越しタイムリーヒット 広4-3巨
◇6回裏 田中 ライト前勝ち越しタイムリーヒット 広5-4巨
◇7回裏 丸 レフトスタンドへ勝ち越しホームラン 広6-5巨


▽7/7(金)(12回戦 S4-8 神宮)
○広島 9 - 8 ヤクルト
 広島は5点ビハインドで迎えた9回表、バティスタと菊池のソロ、松山の適時二塁打で2点差とする。さらに2死一三塁の好機をつくると、代打・新井の3ランが飛び出し、土壇場で逆転に成功した。投げては3番手・ジャクソンが今季2勝目。敗れたヤクルトは、4番手・小川がリードを守れなかった。

勝 ジャクソン 2勝2敗1S
敗 小川 4勝3敗0S
S 今村 1勝1敗17S
本塁打 【C】松山6号(4回表ソロ) バティスタ6号(9回表ソロ) 菊池6号(9回表ソロ) 新井7号(9回表3ラン) 【S】山田12号(1回裏2ラン)

【C】戸田、九里、ジャクソン、今村
【S】原樹、近藤、ルーキ、小川

◇4回表 松山 ライトスタンドへホームラン ヤ2-1広
◇7回表 菊池 レフト前タイムリーヒット ヤ7-2広
     丸 ライト前タイムリーヒット ヤ7-3広
◇9回表 バティスタ 左中間スタンドへホームラン ヤ8-4広
     菊池 レフトスタンドへホームラン ヤ8-5広
     松山 センターへタイムリーツーベース ヤ8-6広
     新井 バックスクリーンへ逆転3ランホームラン ヤ8-9広


▽7/8(土)(13回戦 S4-9 神宮)
○広島 8 - 2 ヤクルト
 広島は1-1で迎えた2回表、會澤の適時打で勝ち越しに成功する。その後は3回に菊池と鈴木のソロで2点を加えると、6回には會澤と菊池の2ランで追加点を挙げた。投げては、先発・薮田が7回2失点の好投で今季8勝目。敗れたヤクルトは、先発・石川が誤算だった。

勝 薮田 8勝1敗0S
敗 石川 4勝10敗0S
本塁打 【C】菊池7号(3回表ソロ) 鈴木17号(3回表ソロ) 會澤3号(6回表2ラン) 菊池8号(6回表2ラン)

【C】薮田、一岡、中田
【S】石川、山本、松岡、風張、中澤

◇1回表 丸 センターへ先制の犠牲フライ ヤ0-1広
◇2回表 會澤 センター前勝ち越しタイムリーヒット
◇3回表 菊池 バックスクリーンへホームラン ヤ1-3広
     鈴木 レフトスタンド上段へホームラン ヤ1-4広
◇6回表 會澤 右中間スタンドへ2ランホームラン ヤ1-6広
     菊池 レフトスタンドへ2ランホームラン ヤ1-8広


▽7/9(日)(14回戦 S4-9-1 神宮)
 広島 3 - 3 ヤクルト
 ヤクルトは5回裏、上田の適時打などで3点を先制する。一方の広島は6回に2点を返して迎えた9回、1死三塁の好機から代打・新井の適時二塁打が飛び出し、土壇場で同点とした。その後は両軍の救援陣が無失点で踏ん張り、試合は規定により引き分けで終わった。

【C】大瀬良、一岡、ジャクソン、中崎、今村、中田、九里
【S】由規、石山、近藤、ルーキ、小川、松岡、山本、中澤

◇6回表 鈴木 センターへタイムリーツーベース ヤ3-1広
     松山 ライト前タイムリーヒット ヤ3-2広
◇9回表 新井 センターへ同点タイムリーツーベース ヤ3-3広


▽7/10(月)(12回戦 C6-6 マツダ)
○広島 5 - 1 DeNA
 広島は1点を追う7回裏、代打・バティスタが2ランを放ち逆転に成功する。続く8回には、松山の適時三塁打と安部の適時打で3点を追加した。投げては、先発・野村が7回1失点の力投で今季5勝目。敗れたDeNAは、先発・今永が好投を見せるも、打線が援護できなかった。

勝 野村 5勝3敗0S
敗 今永 5勝5敗0S
本塁打 【C】バティスタ7号(7回裏2ラン)

【De】今永、加賀、田中健、エスコバー
【C】野村、中崎、今村

◇7回裏 バティスタ レフトスタンドへ逆転2ランホームラン 広2-1De
◇8回裏 松山 センターへタイムリースリーベース 広3-1De
     安部 ライト前2点タイムリーヒット 広5-1De


▽7/11(火)(13回戦 C6-7 マツダ)
●広島 2 - 5 DeNA
 DeNAは2点を追う3回表、無死一三塁から筒香の適時二塁打で同点とする。そのまま迎えた5回には、宮崎の適時打が飛び出し、勝ち越しに成功した。投げては先発・石田が7回2失点で今季3勝目。最終回は守護神・山崎康が3人で締めた。敗れた広島は、攻守に精彩を欠いた。

勝 石田 3勝3敗0S
敗 岡田 7勝4敗0S
S 山崎康 1勝1敗12S

【De】石田、加賀、山崎康
【C】岡田、中田、九里、高橋樹

◇2回裏 エルドレッド レフト前先制タイムリーヒット 広1-0De
     會澤 ショートゴロゲッツーの間に3塁ランナーホームイン 広2-0De


▽7/12(水)(14回戦 C7-7 マツダ)
○広島 5 - 1 DeNA
 広島は3回裏、丸の適時打などで2点を先制する。その後1点を返されて迎えた7回には、2死満塁から岩本に走者一掃の適時二塁打が飛び出し、3点を追加した。投げては、先発・ジョンソンが8回1失点で今季4勝目。敗れたDeNAは、打線がつながりを欠いた。

勝 ジョンソン 4勝2敗0S
敗 濱口 6勝4敗0S

【De】濱口、エスコバー、砂田、藤岡、平田
【C】ジョンソン、今村

◇3回裏 丸 センター前先制タイムリーヒット 広1-0De
     濱口ワイルドピッチ、3塁ランナーホームイン 広2-0De
◇7回裏 岩本 レフトへ満塁の走者一掃のタイムリーツーベース 広5-1De


□9試合5勝3敗1分 勝率.625 (先週5試合4勝1敗 勝率.800)
 得点37(4.1 先週6.8) 失点33(3.7 先週4.4)
 本塁打11(1.2 先週1.8)
※( )内は1試合平均


【投手】
◇先発
    試 勝 敗 S 回 自 防御
野村  2 1 1 0 13 3 2.08 (4.50)
岡田  2 0 2 0 110/3 4 3.27 (12.00)
ジョンソン
    2 1 0 0 142/3 4 2.45 (2.57)
戸田  1 0 0 0 5 7 12.60
薮田  1 1 0 0 7 2 2.57 (1.50)
大瀬良 1 0 0 0 6 3 4.50 (4.15)
    9 3 3 0 562/3 23 3.65 (4.10)

◇中継ぎ
    試 勝 敗 S 回 自 防御
ジャクソン
    4 1 0 0 4 0 0.00 (6.00)
今井  2 0 0 0 2 3 13.50 (0.00)
一岡  4 1 0 0 31/3 0 0.00 (0.00)
中田  4 0 0 0 4 2 4.50 (0.00)
中崎  3 0 0 0 3 0 0.00 (0.00)
今村  5 0 0 2 5 0 0.00 (0.00)
九里  3 0 0 0 5 1 1.80 (11.25)
高橋樹 1 0 0 0 1 0 0.00
    9 2 0 2 271/3 6 1.98 (3.57)

計   9 5 3 2 84 29 3.11 (3.89)


【打撃】
    打 安 点 打率 本
田中  40 16 1 .400 0(.200)
菊池  33 10 6 .303 3(.273)
丸   34 6 5 .176 2(.333)
鈴木  33 8 3 .242 1(.263)
エルドレッド
    20 4 2 .200 0(.368)
安部  32 9 2 .281 0(.316)
石原  8 3 0 .375 0 (.000)
会沢  17 4 3 .235 1(.400)
西川  11 2 0 .182 0 (.500)
松山  31 12 4 .387 1(.300)
バティスタ
    9 3 3 .333 2(.400)
新井  6 2 4 .333 1(.333)
磯村  5 2 0 .400 0(.500)
天谷  3 1 0 .333 0(.500)
上本  1 0 0 .000 0(.000)
野間  1 0 0 .000 0
岩本  1 1 3 1.000 0
計  285 83 36 .291 11(.301)

◇打率(10打数以上)
①田中 .400(.200)(ー)
②松山 .387(.300)(ー)
③菊池 .303(.273)(ー)

◇打点
①菊池 6(1)(⑥)
②丸  5(3)(④)
③松山 4(7)(②)
 新井 4(2)(⑤)
⑤鈴木 3(5)(③)
 会沢 3(0)(ー)
 バティスタ
    3(1)(⑥)
 岩本  3(0)(ー)
⑨エルドレッド
    2(9)(①)
 安部 2(1)(⑥)
⑪田中 1(1)(⑥)

※( )内数字は先週、○数字は先週順位


☆巨人戦で連続完封を食らった時はどうなることかと思いましたが、第3戦、何度も追いつかれながら辛くも勝つと、ヤクルト戦は第1戦に新井さんの3ランで大逆転で勝つと、第2戦は快勝、第3戦はまたも新井さんが同点打で引き分け。DeNA戦は第2戦は落とすも、第1・第3戦はきっちり勝って、カード勝ち越し。結局この9連戦、5勝3敗1分という結果に。


☆1試合平均の得点は先々週の7点弱から、連続完封などもあり4.1点と減りましたが、失点も4.4点から3.7点に減少。先発は戸田くん以外はまずまず、中継ぎでは中田・今井が2失点、九里くんが1失点しましたが、それ以外は無失点。中継ぎ陣は、本当に頑張ってると思います。


☆打線では、田中くんがコンスタントにヒットを打って打率.400。また松山も.387と高打率をマーク。新井さんはもちろん、バティスタもいいところで打ちましたね。




☆で、今週のカープ。


▽7/17(月)阪神 (甲子園 18:00)
【T】メッセンジャー 16試合8勝5敗 防御率2.97
 vs. C 4試合2勝1敗 防御率4.91
【C】野村 14試合5勝3敗 防御率2.55
 vs. T 登板なし 

▽7/18(火)阪神 (甲子園 18:00)
【T】能見 13試合3勝4敗 防御率2.80
 vs.C 3試合1勝1敗 防御率3.21
【C】大瀬良⑧ 14試合5勝0敗 防御率3.02
 vs.T 1試合1勝0敗 防御率0.00

▽7/19(水)阪神 (甲子園 18:00)
【T】岩貞 12試合4勝5敗 防御率4.50
 vs.C 2試合0勝1敗 防御率8.00
【C】中村祐 6試合3勝1敗 防御率3.68
 vs. T 登板なし

▽7/20(木)試合なし

▽7/21(金)中日 (マツダ 18:00)
【C】ジョンソン 7試合4勝2敗 防御率3.95
 vs.D 1試合1勝0敗 防御率2.57
【D】バルデス 17試合5勝5敗 防御率2.93
 vs.C 2試合0勝1敗 防御率7.30

▽7/22(土)中日 (マツダ 18:00)
【C】岡田 15試合7勝4敗 防御率3.54
 vs.D 1試合0勝0敗 防御率3.60
【D】吉見 8試合1勝5敗 防御率4.88
 vs.C 2試合1勝1敗 防御率4.35

▽7/23(日)中日 (マツダ 18:00)
【C】薮田 28試合8勝1敗 防御率2.25
 vs.D 6試合2勝0敗 防御率3.27
【D】柳 9試合1勝3敗 防御率4.17
 vs.C 1試合0勝0敗 防御率3.86


☆まずは甲子園で阪神戦、阪神の先発は、メッセンジャー、能見、岩貞。3人とも、カープ打線がしっかり攻めれば、きちんと点は取れると思います。


☆対してカープの先発は、野村くんの後が読めません。登板間隔で言えば、先週の日曜に投げた大瀬良くんが、火曜の第2戦に投げれば、中8日。ジョンソンをカード頭に持っていけば、第3戦に「6人目」が必要になります。ファームでのピッチングを見れば、中村祐くんですかね。12日(水)の登板では、敗戦投手ながら、6回を3安打、1失点。19日の第3戦に投げれば、中6日となります。


☆直近の、阪神打線。


順 守 選手名 打率 最近の打率
① 5 鳥谷  .297 .278
② 4 上本  .298 .450
③ 9 糸井  .268 .273
④ 8 中谷  .259 .300
⑤ 3 原口  .237 .222
⑥ 7 大山  .231 .300
⑦ 6 大和  .268 .083
⑧ 2 坂本  .250 .250
※「最近の打率」は、直近の試合開始直前時点での最近5試合の打率


☆上本が当たってますね~。中谷も頑張ってます。福留、原口あたりが打ち出すと、つながるんじゃないでしょうか。




☆続いてズムスタで中日戦、中日の先発も読めません。バルデスが中5日なら第1戦、吉見が1軍に帯同したということで、第2戦に吉見、第3戦は柳か。


☆一方のカープの先発は、第1戦がジョンソン、オールスター第1戦で投げた岡田くんが第2戦、同じくオールスター第2戦で投げた薮田くんが第3戦か。岡田くんは、「起用法を考える」と言ってましたが、オールスターで好投したこともあり、とりあえず先発で使うんじゃないでしょうか。


☆直近の、中日打線。


順 守 選手名 打率 最近の打率
① 6 京田  .289 .316
② 4 亀澤  .284 .471
③ 8 大島  .319 .222
④7ゲレーロ .279 .353
⑤ 9 藤井  .269 .200
⑥ 3 野本  .286 .286
⑦ 5 福田  .239 .176
⑧ 2 松井雅 .242 .300
※「最近の打率」は、直近の試合開始直前時点での最近5試合の打率


☆1・2番が好調、ビシエドが戻ってくるかどうか。ゲレーロも当たってます。




☆さて、前半戦を振り返って、の記事。


◇カープぶっちぎりから学ぶべき「2つの教訓」 7/15(土) 6:00配信 東洋経済オンライン


 ここは「東洋経済オンライン」の経済コーナーなんですが、「カープ経済評論家」との異名を取っているワタクシなので、今回はカープの記事を! (笑)といっても、もちろん、カープに興味のない読者の方々にも、ためになる話をちゃんとします。


■カープの「貯金23、圧倒的首位」はデータから見て当然

 プロ野球もオールスターゲームを迎え、いよいよシーズンの折り返し地点にやってまいりました。われらがカープは今年もおかげさまで突っ走っております。

 前半戦は52勝29敗2分けの貯金23で折り返し。ぶっちぎりで優勝した昨年よりもはるかに速いペースで貯金を増やしておりまして、なんと7月18日にもマジック点灯の可能性まであるそうです。7月ですよ……。

 何せチーム打率は、恐怖の2割7分7厘で1試合平均取得点数が5点台というのですから、そら、勝ちますわね。もちろんセントラルリーグ断トツです。いつの間にこんなチームになってしまったんだろうと、多くのカープファンは半信半疑で見ているのではないでしょうかね。

 データから見ても、個人記録でも1番田中広輔がリーグトップの19盗塁、22歳の若き主砲、4番を任された鈴木誠也は64打点とリーグ2位(それでも本人は「調子が悪い、チャンスに打てていない」とインタビューに答えている……どこかのチームの4番バッターに聞かせたいですね……笑)。

 また、休み休み使っているブラッド・エルドレッドが21本塁打でリーグ2位、守っても昨年の最多勝・野村祐輔が防御率2.55でリーグ3位、大ブレークの広島出身薮田和樹が8勝とハーラーダービー2位を争うという状況で、要するに攻撃、守備のあらゆる面でリーグトップ級の成績となっており、貯金23という結果も「まあ、そうなるしかないかな」、と思うわけですね。

 前半戦の最終試合をマツダスタジアムで観戦していたのですが、いちばん出遅れていた昨年沢村賞のクリス・ジョンソンが114球を投げ抜き、8回1失点と完全復活、最後は抑えの今村猛がなんと3者連続3球三振で締めるというすさまじさ。こうなると後半戦に向けても盤石であります。

 これで終わると本当に野球コーナーになってしまうので、ちょっとそれらしい話題に持っていかねばなりませんね。


■誰が「若手が活躍するチーム」にしたのか?

 カープファンなのでどうしてもひいき目に見てしまうかもしれませんが、このチーム、よく見ていると、実際のビジネスにおいても本当に多くの教訓を与えてくれるのです。

 今、大活躍の 「タナキクマル」(1番田中広輔、2番菊池涼介、3番丸佳浩)の不動の3人は、実は平成元年生まれの同級生という若さ(菊池は早生まれ)。

 さらに言えば、サードのレギュラーを確保しつつある安部友裕、前出の、昨年最多勝の野村(この2人は誕生日も同じで、生まれた病院まで一緒! )なども実はこの元年生まれで、要するに主力選手がすべて28歳。リーグを見渡しても圧倒的に若い。黒田博樹さんが引退し、新井貴浩さんがゲームのほぼ半分をお休みになっている状況からすると、まさに若者が躍動するチームなんです。

 しかし、いまやオールスターに選ばれるような彼らも、最初は大変だったんです。タナキクマルを将来の主力と見込んだ野村(謙二郎)監督は早くから彼らをレギュラーとして固定していました。いまやゴールデングラブの彼らですが、当時はセ・リーグワーストの失策記録も更新しています。「なんでこんなやつらを使うのか」という非難が殺到し、野村監督無能説まで出ているなか、野村監督は彼らを使い続けたのです。

 しかし、実際にこれを可能にしたのは何か? と考えると、ここに広島のファンが大きな役割を果たしているのです。

 実際、デビュー当時、彼らがポロポロとエラーをしまくる中で、マツダスタジアムにおいては選手をなじる声は1つもありませんでした。

 エラーをしてもバカヤローという罵声ではなく、「頑張れ、次は大丈夫だ!」という応援の声しか飛ばないのが今のカープファンたるゆえんです(正直、市民球場の頃はひどかったんです。エラーするとビール瓶とか普通に飛んできましたからね。それはマツダスタジアムができて、いまや入場者数の57%が女性で、そういう荒っぽい応援をすると女性ファンに怒られるという中で、おじさんたちが「Behave yourself !! (行儀よくしなさい)」を実行した結果でありまして、まさにそれこそカープ女子の存在がなせる業といえるかもしれませんね)。

 今の選手たちも、みんなその声援の中で育ってきており、結果的に最後まで勝負をあきらめない姿勢が身に付いて、マツダスタジアムにおける勝率は70%を超えるというすごい数字になるわけです。

 ついでに市民球場の時代の大エース、池谷公二朗さんは「今の選手は恵まれとるよ。俺たちの頃は『ボール3』になると、『何やってんだ!  しっかりせい!』とかやじられたもんだけと、今じゃ、『頑張れ!!』と拍手で声援されるんだよ。今のカープファンは幸せじゃろ」とテレビでおっしゃっていました。

 大リーグからソフトバンク・ホークスに帰ってきた川崎宗則選手が今年初めて交流戦で広島に来て「マツダスタジアムの応援の雰囲気がすごい。やじが飛ぶこともなく、みんながワーッと応援するのに感動した。カープが強い理由がわかった」と新聞のインタビューに答えているくらいです。


■カープの成功から得られる「2つの教訓」とは

 ここでわれわれが得る教訓が2つあります。

 (1)指揮官が将来を見据えて、とにかく若返りという決断をする、そして(2)それを我慢強く見守るファンの存在がチームを強くする、ということです。会社でいえば、経営者がこうだと決断した思い切った若返り策を、ファンたる株主がどれだけ信頼して見守れるかが、企業の成功のカギを握っているといえましょう。

 実は成功している多くの企業というのは、こうした株主との関係を築いており、失敗する企業というのは要するに株主の声を恐れて経営者が思い切った組織改革や若返りなどの決断が遅れるケースが極めて多い。

 それは実際、野球でも同じですよね。何億円も払って他球団からFA(フリーエージェント)で「おっさん」ばっかり取ってきて、それでも勝てなくて下位に沈み、折角の若い戦力はほかのチームに行ってしまうというケース(どことは言いませんよ……笑)。これは企業でもどこでもまったく同じです。

 いまや時代の変化はすさまじい。どう考えても、経営者が自分で勉強をして最先端についていくなんてことは絶対に不可能なのです。

 そんな中で、経営者ができる唯一のことは、その時代をとらえられる、切り開く能力のある新しい力の登用を躊躇なく決断し、それを株主にきちんと説明することに尽きるのです。

 まあ、簡単に言えば、老兵はさっさと現役を退きなさいよ、ということでありますが、これが会社の将来を決めていくわけです。組織が大きくなればなるほどこういう決断が必要で、本人はそれこそこれまでの経験を生かして、どこか新天地で新しい企業を立ち上げればいいわけでありまして、その地位に恋々とするのは格好としてもいいものではありません。

 今の日本の実業界においていちばん欠けているのがこの「年長者の速やかな引退」という問題のような気がします。カープを見習って、さっさと若い連中に世代交代をするべきで、「世代交代」こそがこれからの企業の成功のキーワードです。(競馬コーナーは夏なのでお休みです。ご了承ください)

ぐっちーさん :投資銀行家


☆ま、「老兵はさっさと退け」は、カープには当てはまらないと思いますが、ファンの存在が後押ししているのは、紛れもない事実。どれだけ強弁したところで、ホームでの異常な強さ、そしてあのズムスタのナインを後押しする雰囲気を目の当たりにすれば、偉そうに批判ばかりしている人より、球場に足を運んでナインを直接応援しているファンの方が、現実的に間違いなくカープに貢献している、ということ。どんなに「お花畑」だの何だのとバカにしてみたところで、今のカープの強さを見れば、ただただ空しいだけです。


☆さらに言えば、ろくに補強もしてなければFAにも手を出さず、オーナーも監督も変わってないのに、昨年リーグ優勝、今年も首位を走っている、という事実に対して、「今のオーナー・監督では勝てない」と強弁して批判していた人たちは、何らかの弁明をすべき。あなたたちの言う通りに現実はなっておらず、要するに、言ってることが間違ってた訳ですから。


☆そういう人の批判はだから、的が外れてるにも程があって、結局「このままだと最下位」だ、だの、日本シリーズに勝てなかったことばかりに気を取られて、25年ぶりにリーグ優勝したことは褒めもせず、「黄金期を作らなければ真に強いとは言えない」などと、まるで「今のカープ」を見ようとしない。


◇もはや「神ってない」広島の強さ――
前半戦独走首位ターンの戦いぶりを分析 2017年7月13日 ベースボール・タイムズ

 セ・リーグ連覇に挑む広島の勢いが止まらない。連敗スタートとなった前半戦最後の9連戦も5勝3敗1分けで乗り切り、52勝29敗2分け(勝率6割4分2厘)で2位・阪神に8ゲーム差と首位を独走。勝率では昨季の52勝33敗2分け(同6割1分2厘)を上回る成績でオールスターブレークを迎えた。この快進撃の理由を、改めて振り返りたい。


◆若手が期待通りに埋めた黒田の穴

 リーグ連覇、そして昨季は達成できなかった日本一を目指してスタートした今季の広島。最大の懸念材料は、黒田博樹氏の抜けた投手陣だった。現役最後の昨季も10勝した数字以上に、投手陣の精神的支柱だった黒田の不在が、若手中心の投手陣に対する影響は少なくないと思われた。昨季、最多勝のタイトルを争った野村祐輔、ジョンソンに続く先発は誰になるのか。候補は多いが、2年続けて数字を残した投手がおらず、期待値ばかりが先立った陣容だった。

 そんな状況の中、開幕戦で登板したジョンソンが咽頭炎で早々に戦線離脱してチームはいきなりの窮地に陥ったが、ここでその期待値が現実のものとなる。ポスト黒田の最右翼と言われた大瀬良大地は、ここまで14試合に先発して5勝0敗と復活の兆しを見せ、2年目の岡田明丈はリーグ5位タイの7勝(4敗)をマーク。そしてダークホースとも言えるのが、3年目の薮田和樹で、当初はリリーフからスタートしたが、好投を続けて交流戦から先発ローテ入りし、チームトップの8勝と大ブレークを果たした。

 その他、先発では、4、5月に4勝した九里亜蓮や、5、6月に3勝を挙げた中村祐太、デビュー戦で9回1死までノーヒットノーランの快投を演じたドラ1ルーキーの加藤拓也ら、スポット的に若手投手が次々と結果を残した点も大きかった。


◆崩壊状態から立て直したブルペン

 リリーフ陣では、昨季34セーブを記録したクローザーの中崎翔太が開幕してわずか2週間で腹部の違和感で離脱した。また、昨季は勝利の方程式の一員で、先発でも活躍したヘーゲンズも不調で2軍暮らしが続き、5月6日の阪神戦では9点リードから逆転負けを喫するなど、一時は崩壊状態の危機に陥った。

 この状況で存在感を見せたのが、一岡竜司や中田廉ら、近年は故障に苦しんだ実績組のリリーバーだった。先発から配置転換した九里も含めて、ビハインドの展開やロングリリーフで好投し、勝ちゲームに結びつけた。昨季からのセットアッパーであるジャクソンに加え、クローザーには経験のある今村猛を起用し、5月に復帰した中崎も含めて新たな勝利の方程式も確立した。現在は疲れが見えてきたジャクソンが「8回の男」から外れているが、誰かが不調ならば、他の誰かがカバーする、という投手起用のやり繰りも功を奏している。


◆不動の同級生トリオと新4番の誕生

 不安材料の多い投手陣をカバーしたのが、今や12球団ナンバーワンと言っても過言ではない打撃陣の充実ぶりだ。チーム打撃成績を見ると、437得点は12球団でもダントツで、打率2割7分8厘も12球団トップ。94本塁打、64盗塁は、それぞれ2位だが、セ・リーグでは他を寄せ付けない数字を残している。

 昨季確立した1番・田中広輔、2番・菊池涼介、3番・丸佳浩の同級生トリオは今季も不動で、その中でも特に丸が自身初の3打席連続本塁打を記録するなど、勝負強さが光るリーグを代表するスラッガーへと成長を遂げた。WBCに出場した菊池は、開幕当初は疲労も見られたが、2番打者としての献身的な打撃や、時折見せるここ一番での長打などは健在で、打率も徐々に上昇している。

 そして昨季までは新井貴浩やエルドレッドなどの実績組が任されていた4番の座に、昨季大ブレークを果たした鈴木誠也が定着した。今季は6番からスタートし、主に5番で起用されていた鈴木だが、相手投手の関係やベテランの疲労などを考慮した試合では4番に抜てきされた。当初は「時間をかけての4番育成」の感が強かったが、高打率をキープした上で4番に座った試合でも好結果を残したことから、4月25日からは全試合4番の座を守っている。


◆控えの充実ぶりと新井の存在感

 上位打線とは対照的に、5番以降は打順を固定せず、相手投手や選手の調子に応じて、柔軟なオーダー編成が目立つ。前述の新井やエルドレッドに加え、松山竜平らのパワーヒッターに加え、安部友裕や西川龍馬ら、機動力もある選手を5番に起用するなど、セオリーにとらわれない采配も見られる。

 特に成長著しいのが安部で、主にサードで起用され、ここまで規定打席をクリアして打率3割をキープしている。8番を打つ捕手には、打力のある会澤翼がレギュラーとして正捕手の座をつかみつつあるが、石原慶幸や磯村嘉孝らも、試合に出れば活躍する場面が目立つ。

 控え選手では、代走、守備固めのポジションで野間峻祥や天谷宗一郎、上本崇司などが存在感を見せ、選手個々の役割が明確になっている。野手陣の層は厚くなり、小窪哲也や新外国人のペーニャ、好調だった堂林翔太が2軍落ちするなど、チーム内での競争は激しい。さらに交流戦から支配下登録されたドミニカ共和国のカープアカデミー出身のバティスタが、プロ初打席から代打で2打席連続本塁打を放つなど、想定外のプラスアルファもあった。

 若手の躍進が目立つ野手陣だが、精神的支柱としての新井の存在も大きい。スタメンの機会は減ったが、5点差を9回に逆転した7月7日の東京ヤクルト戦(神宮)では逆転3ランを放つなど、試合に出ればさすがの働きを見せる。ベンチでは誰よりも声を出すなど、ムードメーカーとしてもいまだ健在だ。その背中を見ている菊池や丸が、オールスターで「新井さんをMVPにしたい」と声をそろえたように、若手からの信頼も絶大なものがある。


◆「地に足のついた」采配&戦いぶり

 緒方孝市監督を中心としたベンチワーク、特に選手起用の巧みさも、今季の強さの要因となっている。ベテランを休ませつつ、若手、中堅選手を適材適所で起用する選手起用は、時には目先の勝敗にこだわらず、将来を見据えたものも多く見られ、リーグ連覇なら「名将」の評価も得る日も、そう遠くないはずだ。

 昨年の勢いがブームによるものだとすれば、今年は選手、首脳陣ともに「地に足のついた」本物の実力が、チームに備わりつつあることが実感できる。昨季の優勝で自信をつけた選手は、これまで鬼門とされた交流戦でも勝率1位まであと1勝と、失速どころか、連覇へ加速する舞台にしてみせた。

 もはや昨年の流行語は、このチームにはふさわしくない。「神ってない」地力をつけた選手の力が、カープを1979、80年以来となるリーグ連覇、そして日本一に導くことになるはずだ。

(大久保泰伸)


☆異常に強いんですよ、はっきり言って、昨年からのカープは。これで批判されるんだったら、2位以下の5球団なんて、批判の集中砲火ですわ(笑)。


☆オーナーが代わらない限り優勝はできない、また昨年開幕当初から緒方監督解任を唱えていた人。事実はそうはなっていないことについて、説明できるものなら、してみなさい。どれだけ頭でっかちに理屈をこねくり回しても、言ってることが事実と違うんですから、自分の言動に責任を持つつもりが少しでもあるのなら、妥当な弁明をするべき。


☆「金儲けしか考えていない」オーナーで、「妙ちくりんな采配」の監督で、継投が下手な投手コーチで、選手としての実績のない打撃コーチのいるチームが、なぜ昨年リーグ優勝、今年も首位を走っているのか。


☆その答えは、タクローさんの連載しているコラムの中にチラッと出てくるのですが、それはまた機会を見てご紹介しようと思います。


◇7月17日(月)の予告先発投手

○横浜DeNAベイスターズ
今永 昇太
13試合5勝5敗 防御率3.06 WHIP1.17
対S 2試合1勝0敗 防御率1.20 WHIP65.40
 VS (横浜 18:00)
○東京ヤクルトスワローズ
原 樹理
16試合2勝5敗 防御率3.88 WHIP1.25
対DB 5試合0勝1敗 防御率6.39 WHIP -

○中日ドラゴンズ
小笠原 慎之介
10試合2勝4敗 防御率5.17 WHIP1.54
対G 2試合1勝0敗 防御率1.93 WHIP41.75
 VS (ナゴヤドーム 18:00)
○読売ジャイアンツ
M.マイコラス
15試合7勝4敗 防御率2.73 WHIP1.10
対D 4試合2勝1敗 防御率2.28 WHIP180.15

○阪神タイガース
R.メッセンジャー
16試合8勝5敗 防御率2.97 WHIP1.39
対C 4試合2勝1敗 防御率4.91 WHIP156.27
 VS (甲子園 18:00)
○広島東洋カープ
野村 祐輔
14試合5勝3敗 防御率2.55 WHIP1.11
対T 0試合0勝0敗 防御率 - WHIP -


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source : K.Oのカープ・ブログ。