2019年2月21日木曜日
最近のカープ、あれこれ~'19.2.20、3本柱先発・打倒菅野・シュール便。
☆まずは昨日19日の続き。
◇カープ野村「昨年にはない感覚」2年連続開幕投手へ熱投138球 2/20(水) 9:00配信 デイリースポーツ
「広島春季キャンプ」(19日、沖縄)
広島・野村祐輔投手(29)が19日、今キャンプ初のインターバルピッチングを行った。1試合を想定し、15球の投球と2分間の休憩を9セット。2年連続開幕投手を目指す右腕が本番モードに突入した。次回は25日・楽天戦(コザ)に先発予定で、トレード移籍したかつての同僚・福井との投げ合いを心待ちにした。
沖縄コザのブルペンに、心地いいミット音が鳴り響いた。第4クール最終日を迎え、野村がインターバルピッチを解禁した。15球の投球練習と2分間の休憩を9セット。最後は3球おかわりし、今キャンプ最多138球の熱投を締めくくった。
「自分が納得いくというか、感覚が分かればいい。今日の感覚は昨年にはないもの。良かったと思います」
開幕へ順調にステップを踏んでいる。16日に行われたシート打撃登板では対打者の感覚を養い、この日のブルペンでは本番モードに突入した。野村のインターバルピッチは投球だけでなく、イニング間も想定する。3年ぶり完投も視野に入れ、右腕を振り続けた。
プロ8年目。投手陣の大黒柱として自覚は十分だ。大瀬良、ジョンソンとの開幕投手争いも、「今に始まったことではない。毎年あること」とサラリ。「しっかりアピールできるようにやっていきたい」と2年連続となる大役へ意欲を示した。
次回は今季初の対外試合登板となる25日・楽天戦(コザ)に先発予定だ。「福井さんが投げるんですよね?」とトレード移籍した右腕との投げ合いを心待ちにする。テーマは「続けていくこと」とシンプル。経験に裏打ちされた背番号19の調整プランに狂いはない。
☆野村くんがしっかりすれば「3本柱」が確立する訳で、大体強いチームには、3~4人、しっかりした先発がいるんですよね。
☆K.Oの印象としては、最多勝を獲得した2016年より、やはりルーキーイヤーのピッチングが強く残っています。実際、ルーキーイヤーが一番投球回数が多く(172回2/3)、防御率も1.98。抜群のコントロールで試合を作り、ほとんど失点するイメージがありませんでした。
☆状態が良ければ球数が少なくて済み、つまりは投球回数が増える。今年の先発のキーマンは、野村くんだと思います。
☆お次は、野手のキーマンになれるか。
◇広島 堂林、生き残りへ沖縄ラスト4戦「アピールするしかない」 2019年2月20日 05:43 スポニチアネックス
練習試合 広島―ロッテ(降雨中止) ( 2019年2月19日 コザしんきん )
広島の沖縄2次キャンプは21日から最終クールに突入。堂林翔太内野手(27)は、1軍生き残りと定位置奪取への可能性を求め、沖縄でのラスト対外4試合に挑む。3年ぶりのサード再挑戦で注目を集める今春。先行する最右翼の安部はインフルエンザのため療養中。打って守って従来の固定観念を覆し、好機を最大限生かす構えだ。
19日は沖縄キャンプ第1クールの最終日。予定されたロッテとの練習試合は開始直前に降った豪雨のため、グラウンド整備をする間もなく中止となった。アピールの場を失った出場予定選手は軒並み残念そう。9番・サードとコールされた堂林もその1人だ。
16年以来のサード再挑戦に燃える今春。送球面にはまだ課題を残すものの、昨秋から取り組む改造フォームでコンスタントに快音を響かせ、打撃面では従来の固定観念を覆しつつある。前日18日、初の対外試合となった韓国・KIA戦(コザしんきん)が好例だ。
「3打席目は、もう思い切りやってやろうと思った。今までだとズルズルいってしまいがちだったけど、いろいろな修正方法があるので切り替えられた」
第1打席はボール球の低めカーブに空振り三振。2打席目は初球の直球に詰まり、遊ゴロに倒れた。堂林の典型的な凡退パターン。だが、3打席目には修正し、初球をバックスクリーンへ運んだ。推定飛距離130メートル。見事な当たりだった。
「投手側に流れていた体を、思い切って残す意識だった。失敗しても、今はダメな原因がわかるし、こうすれば…もわかる」
昨季までサードを守った西川が今春から外野と一塁、二遊間のバックアップに専念。三塁の定位置争いは、安部との一騎打ちの様相を呈している。ただ、安部には17年に出場123試合で打率・310をマークした実績があり、療養中といえども最右翼に違いない。
「レギュラーを目指してやっているけど、安部さんの方が全然上だと思う。練習してアピールするしかない」
そのためにも、キャンプ最終クールに組まれる対外4試合が重要だ。1軍生き残りは濃厚でも、首脳陣に定位置奪取の可能性を感じさせ、3月戦線につなげたい沖縄でのラスト4番勝負。再起したプリンスの背を春の暖かな風が押している。(江尾 卓也)
☆試合に使って打てば、そりゃ使われるでしょう。これまでもチャンスは何度ももらってる訳で、その度に裏切ってきた訳です(笑)。それはやはり、自分で考えてやっていかないから。いろんな人にいろんなことを言われる訳ですが、それを自分で咀嚼して、自分のものにしなきゃいけないんですよね。
☆落合さんはロッテ時代、当時の打撃コーチ、山内さんの言ってることが分からなかった、と述懐しています。で、土肥選手という手本を自分で見つけ、バッティングを確立しました。またイチローさんもオリックス当時、土井監督に振り子打法をやめるように言われましたが、頑として首を縦に振りませんでした。まずは「自分はこうだ」というものがなければ、なかなかプロではやっていけません。
☆さて20日の話題、いよいよ主力ピッチャーが実戦登板。
◇【広島】23日からの3連戦で3本柱先発 雨天中止続くなら若手は日南派遣も 2/20(水) 17:53配信 スポーツ報知
広島が23日からのキャンプ最終盤の対外試合3連戦で、先発3本柱を起用させることが20日、分かった。23日の練習試合・日本ハム戦(コザしんきん)はジョンソン、24日のオープン戦初戦・DeNA戦(宜野湾)は大瀬良、25日の練習試合・楽天戦(コザしんきん)は野村が、それぞれ先発する。
キャンプ最後の休日だったこの日、佐々岡真司投手コーチ(51)はコザしんきんスタジアムで若手投手陣の休日返上練習に付きあい「最後の3試合は、ある程度、主力が投げることになる」と説明した。一方、19日のロッテとの練習試合(同)が雨で流れ、21日に阪神との練習試合が行われる宜野座の天気予報も「曇り時々雨」。若手投手陣に登板機会が与えられない可能性も出てきた。
21日の試合には、19日に登板予定だった九里、薮田らが“スライド登板”予定。当初21日の試合で先発の適正を見極めるために3イニングを投球する予定だったアドゥワの投球回も、1イニング程度に制限されることになった。佐々岡コーチは「投げられなくなった投手は、ヘタするとファームに投げにいくこともある」と、21日も中止になった場合は、24日に宮崎・日南で行われる広島2軍―JFE東日本のプロアマ交流戦などに1軍選手を派遣するプランを示した。
☆キャンプでは20人以上いた1軍のピッチャーを、オープン戦までにある程度絞り込む、と緒方監督も言ってましたが、同時にオープン戦までに一度、主力投手にも実戦を経験させる必要がある、ということなんでしょうね。九里くん、薮田くんあたりには、彼ららしいピッチングを期待したいと思います。
☆その、九里くん。
◇広島・九里、先発試合に向け休日返上 テーマは「真っすぐをどこまで投げられるか」 2/20(水) 19:29配信 デイリースポーツ
「広島春季キャンプ」(20日、沖縄)
九里亜蓮投手が沖縄2次キャンプの休日に、先発する21日の練習試合・阪神戦(宜野座)に向けて調整した。
短距離ダッシュやキャッチボールなどで約1時間汗を流した右腕。自身今年初の対外試合で「真っすぐをどこまで投げられるか。そこをテーマに投げていきたい」と力強く話した。
☆九里くんも昨年のいい時は、ストレートが走ってましたからね。まずはそこから、というなんでしょう。
☆この人も、休日返上。
◇広島・飯田が休日返上 21日阪神戦に向け、「いい準備をしたい」 2/20(水) 22:23配信 デイリースポーツ
「広島春季キャンプ」(20日、沖縄)
左腕の飯田哲矢投手が休日返上で体を動かした。
19日のロッテとの練習試合(コザ)に登板予定だったが降雨中止に。21日の阪神との練習試合(宜野座)にベンチ入り予定だが「いい準備をしたい。出た時に、何か目にとまる光るものを出せるように」と力を込めた。
☆左の中継ぎとして期待される飯田くんですが、彼の場合、どれだけ平常心で投げられるか。昨年もピンチの時に動揺が顔に表れてましたから、いかに自分をコントロールできるか、ですね。
☆さらに野手にも、休日返上の選手。
◇広島6位正随 休日返上で振り込み「いい練習に」 2/20(水) 11:31配信 日刊スポーツ
広島ドラフト6位正随優弥外野手(22=亜大)が20日、休日返上で約1時間バットを振り込んだ。
沖縄2次キャンプ最後の休日も、バットを片手に室内練習場に姿を見せた。「体は大丈夫。いろいろ試したいことはできた。いい練習になりました」。振り始めるグリップの位置(トップ)が浅くなる点を修正ポイントに、納得がいくまで振り込んだ。
21日から始まる最終クールは4試合を予定する。「出るチャンスは少ないと思うが、しっかり結果を残したい。まずは打つしかない」。売りとする打力を磨いて、本格化するサバイバルレースで1軍生き残りをかける。
☆ここまでルーキーながらしっかりアピールしている、正随くん。ちょっと守りも見たいんですよね。同じぐらいの打力なら、守れる方が使われますから。
☆さて、大瀬良くんの話。
◇大瀬良大地が挑む打倒・菅野智之「200イニングをクリアすれば…」 2/20(水) 8:50配信 webスポルティーバ
「とにかく今年は大瀬良大地がすごいですよ。気合いが入っています。大いに期待してください」
そう語るのはベテラン捕手・石原慶幸である。昨シーズンは最多勝、最高勝率の二冠を達成し、リーグ3連覇の立役者となった。そんなチームの絶対的エースとなった大瀬良が、自身初の開幕投手に向けてさらに進化を遂げているというのだ。
大瀬良はキャンプ2日目にブルペン入りし、真っすぐのみ50球を投げた。「7割程度の力」とバランスを重視し、立ち投げのみの初ブルペンだったが、たしかにミットを叩く音は、投手陣のなかでも際立っていた。
畝龍実(うね・たつみ)投手コーチも「キレ、強さとも近年のキャンプ序盤と比較しても非常にすばらしい」と絶賛し、大瀬良の充実ぶりには目を見張るものがあるという。
その要因のひとつとして挙げられるのが下半身の充実にある。畝投手コーチは「着地した瞬間の左足の締め方がいいから体が開かない」と説明する。この安定した下半身の強さが開きを防ぎ、その後のスムーズな体重移動へとつながり、ボールにたしかな力を伝える。そのための「左足の締め」が、例年以上に強いと言うのだ。
大瀬良自身「下半身に多少の張りが残っている」と語っていたが、畝コーチは「昨年あれだけ投げてくれたので仕方ない。ただ、それだけ上体だけに頼らず、しっかり下半身を使えている証」とメカニズム上の問題ではないと強調。時間の経過とともに万全の状態になると、まったく心配していない。
大瀬良の指名を受けてキャッチボールパートナーを務めているルーキーの島内颯太郎は言う。
「キャッチボールの段階から、今まで見たことがないような回転のいい球を投げてくる。これが一流と言われる人のキャッチボールかと……」
昨年のドラフトで2位指名を受けた島内は、大瀬良と同じ九州共立大の出身。最速152キロを誇り大学日本代表候補にも名を連ねた実績を持つ右腕だ。大瀬良の卒業翌年に入学したために接点はなかったが、大学時代はことあるごとに九州共立大の上原忠監督から大瀬良の名前を持ち出されハッパをかけられてきた。
「『大瀬良は全体練習が終わった後もポール間を50本走っていたんだぞ』と。当時は内心『それは言いすぎだろ』と思っていましたが、大瀬良さんに聞いてみると、実際は50本ではなく70本だったそうです。監督が言っている以上の本数だったんですよ。今年の新人合同自主トレでも2日間ほど大瀬良さんは参加されていたのですが、最後まで残って黙々とトレーニングをされていた。キャッチボールで見せるキレ味の理由が、今にしてわかった気がします」
第2クールに入って視察に訪れた日本代表の稲葉篤紀監督は、次のように大瀬良を評した。
「2015年に初めて代表入りした時と比べて堂々としているし、制球力を含めて数倍成長している。もちろん今秋のプレミア12や来年の五輪で代表チームに名を連ねるだけの力がある」
キャンプ地で行き交うあらゆる人々が「今年の大瀬良はすごい」、「気持ちの乗りが違う」と口を揃えるのである。大瀬良は言う。
「たしかに気合いは入っていますね。(昨年は)個人的に成績を残せてモチベーションが上がっているのもありますが、一番は最後の最後で悔しい思いをしたこと。本拠地で相手の胴上げを見せつけられて、日本一を逃したこと。あの時に味わった(悔しい)思いが今のボクを突き動かしています」
3年連続でリーグ優勝しながら、日本シリーズで2度も敗れ、一昨年はクライマックス・シリーズ敗退の屈辱を味わった。
さらに昨年のチーム防御率は前年から0.7ほど悪化し、4点台(4.12)にまで落ちたことも、大瀬良に危機感を煽っている。
また、2年連続MVPを獲得するなどチーム最大のポイントゲッターであった丸佳浩が巨人に移籍し、打線は再編を余儀なくされることは間違いない。それゆえ、現状では投手陣に頼らざるを得なくなることが増えてくる可能性が高い。なかでも大瀬良にかかる期待は例年以上に大きい。
悲願の日本一達成に向け、大瀬良は並々ならぬ覚悟で挑むつもりだ。
「一番意識しているのはイニング数です。200という数字はなんとかクリアしたいと思います。200イニングに到達すれば、自ずと勝ち星も防御率もいい数字が残ってくると思う」
昨年は自己最多の182イニングを投げた。沢村賞を受賞した巨人の菅野智之のみが200イニング以上(202)を達成し、大瀬良と並ぶ15勝を挙げての最多勝や最多奪三振のタイトルを獲得し沢村賞にも輝いている。
「200イニング、15勝以上、防御率2.50以下」を今季の目標に掲げる大瀬良が、今キャンプで放ち続ける「すごみ」には、「昨年の菅野が残した投手成績に近づき、上回ることが4連覇達成の絶対条件」というエースとしての覚悟が見てとれる。
第2クールの途中、大瀬良は緒方孝市監督から「自分のやりたい調整のなかでやってくれればいい」とすべて一任されている。
「とにかく責任感を持って開幕を狙う」と大瀬良は言い切る。開幕戦の相手となるのは巨人。なんとしても菅野に投げ勝ち、チームに勢いをもたらせたい。そうすればリーグ4連覇はもちろん、悲願の日本一も現実味を帯びてくる。
加来慶祐●文
☆ふむ。実力に結果が伴い、その結果より以上の実力を求めて、さらなる進化を遂げようとする。制球が安定したのはフォーム改造もあるのでしょうが、一番の要因は下半身だったのかも。
☆今年はね、チーム全体が、日本一に向けて動いてほしいんですよね。もちろん首脳陣はそのつもりでしょうが、みんながみんな、同じ方向を向いていないと、チームはまとまらない。カープの野球を共有して、チームとして動けないと、カープのようなチームは勝っていけないんですね。
☆大瀬良くんひとり、悔しい思いをしてても、どうにもならない。同時に、大瀬良くんひとり頑張っても、日本一にはなれない。エースとして、主力選手として、チームを導いていくことが大瀬良くんには求められるし、また今の大瀬良くんなら、それができると思います。
☆お次は、田中くん。
◇カープ田中広輔、秋山打法で進化 沖縄初実戦でらしさ全開「いい形でいい打球」 2/17(日) 9:00配信 デイリースポーツ
「広島紅白戦、紅組4-1白組」(16日、コザしんきんスタジアム)
広島・田中広輔内野手(29)が16日、紅白戦に紅組の「1番・遊撃」で出場し、2打数1安打1四球をマークした。昨年の日米野球で西武・秋山に打撃理論を聞き、左肩が突っ込み過ぎないスイングをキャンプでも実行中。紅白戦前のシート打撃では逆方向へ鋭い打球を放つなど、自身初の3割へ着々と準備を進めていく。
未踏の領域を目指す田中広の両手には、確かな手応えが残っていた。沖縄2次キャンプ初の紅白戦。先頭で迎えた第1打席、新外国人・ローレンスがカウント1-1から投じた119キロのスライダーを、きれいに左前へはじき返した。
「(状態が)いい悪いという段階ではないけど、いい形でいい打球が飛んでいる。続けていきたい」
昨年の日米野球で西武・秋山の打撃理論を聞き入った。メインは左肩を早く出さないことへの意識。今キャンプでも「意識しながらやっている」とし、「今は実戦の中でどういう対応ができるかを確認しながらやっている」と説明する。
自身初の3割へ、課題を克服することで必ず道は開けてくる。紅白戦の前に臨んだシート打撃でも、センターから左方向へ安打性の打球を飛ばした。左肩が突っ込めば逆方向へ強い打球は打てないだけに「いい方向に出てるんじゃないかなと思う」とうなずく。
全体練習後には室内練習場でティー打撃を繰り返し、フォームを固めた。「結果よりかは今の段階でどういうコンタクトができるか、そういうことを大事にしながらいきたい」。飽くなき向上心を持ち続け、シーズンへと向かっていく。
☆田中くんは割と諦めが早い時があって、場合によっては淡白な打席になってしまう。それが打率の降下につながったんだと思います。左肩を早く出さないということは、早く開かないということで、イチローさんの言う「ユニホームの胸の部分をぎりぎりまでピッチャーに見せない」ということ。残しておけば、変化球にも対応できるし、逆方向にも打てる。
☆今年は.280は最低限打ってほしいし、また田中くんならできるはず。「マル」は抜けましたが、「タナキク」で引っ張っていってほしいですね。
☆さておしまいは、「シュール便」。
◇優良助っ人獲得する駐米スカウトの存在/カープ観測 2/20(水) 18:38配信 日刊スポーツ
<カープ観測 20日>
日刊スポーツはキャンプ期間中「カープ観測」と題し、広島のさまざまなデータを計測し、その強さを探っていきます。
◇ ◇ ◇
シュールストロム氏は何人の外国人獲得に関わってきたのか。「16年やっているから、毎年3人ずつとして48人か。それくらいかな」。コルビー・ルイス(投手)グレッグ・ラロッカ(内野手)ジョン・ベイル(投手)キャム・ミコライオ(投手)デニス・サファテ(投手)ブライアン・バリントン(投手)…。日本で成功した助っ人は枚挙にいとまがない。ルイスのように、メジャーに戻って大活躍した選手もいる。
ではなぜ、安定して優良助っ人を取れるのか。同氏の眼力と献身的な働き抜きには語れないが、それだけではない。同氏は「カープの組織が不変で強固だからだ。外国人獲得は、松田オーナー、鈴木本部長を始め、何人かの人間で話し合って決める。この形はずっと変わらない。他球団ではそうはいかない。上が変われば方針も変わる」と話す。
もう1つの強みは、広島が駐米スカウトというシステムを最初に導入したことだ。シュールストロム氏は「この仕事を始めたころ、米国に常駐するスカウトを置く球団はなかった」と話す。同氏の前にも、広島には平山智氏という名駐米スカウトがいた。米球界に確かなコネクションをつくってきた歴史がある。
カープはこれからも、優良助っ人を獲得し続ける。
☆アカデミーを作ったのもカープが一番早かったし、球団としての取り組みは、やはり優秀なんですよね、カープは。巨人の黄金時代が長嶋さんの引退とともに終わり、浩二さん、衣笠さんの登場でカープは初優勝する訳ですが、主力のスラッガーが守って走れるというのは、ほんとに画期的なことでした。
☆今のチームも、そういうチーム方針の元でドラフト戦略を練り、育成し、チームを編成している。プロ野球界の中で、常に革新的なことをして、トップを走り続けているんですよね。
◇広島に強力助っ人送り込むシュールストロム氏の哲学 2/20(水) 18:36配信 日刊スポーツ
広島エリック・シュールストロム駐米スカウト(49)は、03年に現職に就いてから毎年のように有望選手を広島に送り込んできた。今季はケーシー・ローレンス投手(31=マリナーズ)とカイル・レグナルト投手(30=メッツ3A)を獲得。そのスカウト哲学と、2人にかける期待を聞いた。【取材・構成=村野森】
◇ ◇ ◇
-毎年のように有力選手を獲得している。スカウト哲学とは
シュールストロム氏(以下シュール) 市民球場のころは高い選手は取れなかった。今は少し高い選手も取れるようになった。それでも我々は、無駄にお金を使わないことに気を配っている。ベストプレーヤーをベストバリューで取ることを考えている。メジャー実績は関係ない。その選手がどれだけ日本野球にフィットするか想像することが大切だ。投手を見るのは簡単。投げ方や投球フォームを見れば能力が分かる。ただ、最も大事なことは打者がどう反応するかを見ること。タイミングが外れていたら、投手が何か効果的なことをしているということ。投手だけでなく打者の反応を見るのがポイントだ。
-野手はどう判断
シュール とても難しい。能力に加え、投手のボールにいかに反応するかを見る必要がある。米国と日本の投手はまったく違うので、想像しなければならない要素が多い。米国の打者の哲学は「速球をいかに打つか」。速球に振り負けないことを考え、変化球で三振しても「やれやれ」で済ませる。日本は違う。ポイントは、その打者が速球を待っていることを踏まえた上で、変化球に対し突っこまないこと、バランスを保っていること、しっかりコンタクトできること。外角の変化球を見逃せるなら、これもいい兆候。広角に打てるなら、これもいい兆候だ。
-選手の人間性は重視しないのか
シュール 我々スカウトは選手と話ができない。ルール違反になる。だから性格については、推測するしかない。フィールドでどういう態度をとるか、ハッスルしているか、ハードワークしているか。ピッチャーなら調子が悪いときにどう振る舞うか。失敗に対する反応を見ることで、性格は学べる。バットを投げて怒っていたりしていたら、日本では好まれない。コーチや関係者にどんな性格か聞くことはときどきある。でも、たいてい「いいヤツだ」と言われる。人間性が悪くても、その選手が日本で金を稼ぐチャンスがあるなら「あいつはダメだ」とは言わないものだ。だから、うのみにできない。ルールを破って選手を連れ出して人間性を確かめる人もいるかもしれないが、私はそれをしたくない。
-なぜレグナルトとローレンスを獲得したか
シュール カイル(レグナルト)は何度も見た。いつもリリーフだった。球が走っているときも、そうでないときもあったが、ベストボールを投げられなくても絶対に諦めずに闘っていた。どんなときでも何とかしようという彼のハートが気に入った。
-ローレンスは
シュール ケーシー(ローレンス)は1回しか見ていない。実はウオームアップを見たとき「嫌いなタイプだ」と思った。覇気が感じられなかったから。私はエネルギーにあふれ、いつも怒っているような選手が好きなんだ。でも試合が始まると、彼がすべてをコントロールしていることがわかった。自分の感情、ゲーム、制球…。メンタル、感情、能力が素晴らしく、安定感、継続性があった。実は足に打球が当たり、跳ねたボールが外野に届く場面があった。すごい当たりで、トレーナーが飛んできた。でも彼は、何事もなかったように振る舞った。彼は私が昨年見たすべての投手の中で、ベストの1人だ。彼は広島がいつも取るようなタイプの投手ではない(188センチ、77キロ)。いつも取るのはマイク・シュルツ(201センチ、100キロ)やキャム・ミコライオ(205センチ、115キロ)のようなデカイやつだ。だから彼のような選手を取れたことがうれしい。実際に彼は素晴らしい人間だった。アンディ・シーツやブライアン・バリントンのように。
-ドミニカ共和国の選手獲得に関わっているか
シュール NO。私の仕事ではない。でも、彼らのおかげで私の仕事が楽になる。(評価が難しい)野手をスカウトしなくてよくなるから(笑い)。
◆エリック・シュールストロム 1969年3月25日、米カリフォルニア州生まれ。87年ブルージェイズから24巡目指名されるも入団せず。90年オリオールズから2巡目指名されサイン。投手としてツインズなどでプレー。98年日本ハム入りし2シーズン在籍。01年に広島にテスト入団し0勝1敗11セーブ。右肩を痛め02年限りで退団。日本通算9勝5敗26セーブ。03年駐米スカウトに就任。
◆シュールストロム氏が獲得に関わった主な外国人選手 コルビー・ルイス(投手)グレッグ・ラロッカ(内野手)ジョン・ベイル(投手)キャム・ミコライオ(投手)デニス・サファテ(投手)ブライアン・バリントン(投手)
☆恐らく、球団の方針と、シュールさんの「哲学」とが、一致してるんでしょうね。だから球団もシュールさんを駐米スカウトに起用したんだろうし、長く続けられているのも、同じ価値観を共有できるからなんだろうと思います。
☆いやいやローレンス、ますます気に入りました。何となくやってくれそうな感じはしてたんですよね、何の根拠もないですけど。やはりそれは、シュールさんが「ベスト」と思えるほどのピッチャーだからなんだろうと思います。
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source : K.Oのカープ・ブログ。