2018年2月25日日曜日

重光昭夫こと辛東彬氏がマリーンズオーナー代行を辞任。後任はロッテ本社のマーケティング責任者である河合克美氏

重光昭夫こと辛東彬氏がマリーンズのオーナー代行を辞任し、後任には株式会社ロッテホールディングス取締役で株式会社ロッテ取締役副社長CMOの河合克美氏が就任することになりました。

重光昭夫オーナー代行が退任し、河合克美氏が新任(報知)
ロッテは23日、臨時株主総会と取締役会を開催し、河合克美氏(65)が代表取締役オーナー代行に新任したと発表した。これまで同職に就いていた重光昭夫氏本人から、代表権およびオーナー代行職を返上する旨の申し出があったといい、球団はこれを了承した。河合氏は株式会社ロッテホールディングス取締役、株式会社ロッテ取締役副社長CMOを兼任する。

 河合氏は球団を通して「このたび、千葉ロッテマリーンズのオーナー代行を務めさせていただくことになり、身が引き締まる思いです。地域に根差し、多くの熱いファンの皆様に支えられているマリーンズが、さらに強く魅力的で『夢と勇気』を提供できる球団であり続けるよう力を注ぎたいと考えております。そして球団が、ロッテグループの企業ブランド価値向上の要となるようバックアップさせていただきますので今後ともよろしくお願い致します」とコメント。井口監督は「自分たちは野球に専念するだけだと思っています。とにかくファンの皆様のためにチーム一丸、勝利に向かって邁進していきたいと思います。(前代表取締役オーナー代行の)重光昭夫さんは、とても野球とマリーンズを愛される方です。今シーズン、リーグ優勝を達成し、その思いにお応えしたいと考えています」と話した。


ロッテ重光オーナー代行退任に井口監督「野球専念」(ニッカン)
ロッテ球団は23日、重光昭夫オーナー代行(63)の退任を発表した。重光氏から代表権とオーナー代行職返上の申し出があった。球団には取締役としてとどまる。ロッテホールディングス(HD)取締役の河合克美氏(65)が新たにオーナー代行に就任した。

 重光氏は韓国の国政介入事件に絡み贈賄罪でソウル中央地裁から実刑判決を受け収監された。21日にロッテHDの代表権返上が発表されていた。

 河合氏は75年に慶大卒。カネボウ、博報堂を経て04年にロッテ・アドに入社。08年にロッテの取締役に就き、16年にはロッテHD取締役兼ロッテ取締役副社長に就任した。「多くの熱いファンの皆さまに支えられているマリーンズが、さらに強く魅力的で『夢と勇気』を提供できる球団であり続けるよう力を注ぎたい」などとコメントした。

 球団は井口監督のコメントを発表した。「自分たちは野球に専念するだけだと思っています。とにかくファンの皆様のためにチーム一丸、勝利に向かってまい進していきたいと思います。重光昭夫さんは、とても野球とマリーンズを愛される方です。今シーズン、リーグ優勝を達成し、その思いにお応えしたいと考えています」。


重光昭夫氏がロッテHDの代表権を返上してから数日で球団のオーナー代行職を辞任することになりました。実刑判決を受けた人物なのですから当然のことです。
ロッテHDの代表権だけ返上して球団オーナー代行に留まるのは筋が劣通りませんし、周囲からの批判もあったのでしょう。意外と早い決断でした。

新しいオーナー代行の河合克美氏とはどんな人物なのでしょうか。
過去に河合氏が登場した新聞報道などを調べてみました。

ロッテ「グリーンガム」がシュガーレスに 57年ぶり大幅刷新(サンケイ) 2014年4月17日
ロッテは16日、超ロングセラーブランドの「グリーンガム」を1957年4月の発売以来、57年ぶりに大幅にリニューアルし、22日に発売すると発表した。初摘みのミントを新たに使ってフレッシュミントの香りを引き立たせたのが特徴。砂糖を含まないシュガーレスに変更し、粒ガムを追加した。

 新しいグリーンガムは噛んでいるうちに香りが広がるようにミントフレーバーチップを配合し、表面にペパーミントフレーバーをまぶした。税抜きの想定価格は板ガムが96円前後、粒ガムが115円前後。

 パッケージも全面的に刷新。ロングセラーとしての王道感を表した濃いグリーンと、初摘みミントのさわやかさをイメージした薄いグリーンのツートンカラーにデザインを一新した。

 東京・渋谷の表参道ヒルズで開いた発表会で、同社の河合克美常務は「グリーンガムの原点に立ち返りおいしさとミントのさわやかさを追求した」と強調した。発売日から放映される新CMに出演する笑福亭鶴瓶さんと武井咲(えみ)さんが駆けつけ、CM撮影の裏話なども披露した。


“かむ”を測り、記録するウェアラブルデバイス「RHYTHMI-KAMU」(IT media) 2014年10月22日
 今年は多方面から様々なウエアラブルデバイスが発表されているが、また1つ意外な企業からユニークなウエアラブルデバイスが発表された。10月21日にロッテが発表した「RHYTHMI-KAMU」(リズミカム)がそれだ。

 RHYTHMI-KAMUはその名の通り、「かむ」ことに焦点を当てたデバイス。イヤフォン型で、耳に装着すると、内部の赤外線センサーが耳の中の外耳道と呼ばれる部分の形状をスキャンし、その変化から「咀嚼(そしゃく)」の動きを読み取るという。

開発を担当した広島市立大学大学院講師の谷口和弘氏によれば、本デバイスは同氏が開発した咀嚼(そしゃく)認識技術「earable」を、世界で初めて実用化したもの。かむ行為を音や光、アニメーションなどでビジュアル化し、かんだ回数やスピードをカウントして記録できるほか、2回連続素早くかむことで音楽プレーヤーのオン/オフなどの操作も可能だ。「手を使わず、目で見なくても操作ができるのがearableの特徴。これまで受信する器官だった耳を使って、発信ができるようになる点が画期的」という。

冒頭、登壇したロッテ常務取締役CMO河合克美氏は「かむことの価値を面白く、自分事化して伝えていきたい」と、ウエアラブルデバイス開発の意図を説明した。


進化版「ガーナ」!ロッテとセブン&アイが初の共同開発(東京ウォーカー) 2015年10月21日
セブン&アイ・ホールディングスとロッテは、今回、プレミアムな「ガーナ」を共同開発。それに伴い、10月21日(水)に新商品発表会を開催した。

開発された「セブンプレミアム ガーナ(生クリーム仕立て)」(248円)は、生クリームを使用した贅沢な味わいのガーナチョコレート。ミルクチョコ規格の2倍以上のミルク分(乳固形分、乳脂肪分)を配合することで、濃厚なミルクの味わいが口の中で広がる。

「こだわったのは、なめらかでほろほろとける口溶け。噛まずに、ゆっくり溶かしながら味わってほしい」とは、セブン-イレブン・ジャパン取締役常務執行役員商品本部長の鎌田靖氏。「少子高齢化の今、セブン&アイ・ホールディングスのターゲットは子どもからシフトして大人へ。これからは“大人の嗜好食品”を開発していく」と今後の動向についても触れ、「特に拡大している女性客に向けて、他の商品と差別化された“おいしいチョコレート”を提案していきたいと思います」と、開発の経緯を話した。

また、セブン&アイ・ホールディングスから共同開発の打診をされ続けていたというロッテ専務取締役CMOの河合克美氏は「やるからにはど真ん中の『ガーナ』から逃げてはいけないと思った」と、商材を「ガーナ」にした理由を説明。「水と油を乳化させる点や、固まりにくい商品をいかに固まらせるかといった点、ミルクの味わいのバランスには苦労しました」と開発時の苦労も語っていた。


『君の名は。』と「乳酸菌ショコラ」のヒットの背景に迫る(日経トレンディ)
 
「スイーツデイズ 乳酸菌ショコラ」が6位にランクインしたロッテから取締役副社長兼CMO・河合克美氏が登壇。同商品が「マーケティング戦略をベースに開発された初の商品」だったことが明かされた。

とはいえ「マーケティング統括部に怒られる」と笑いながら「ヒットの要因はあくまでも運だった」と語り、会場を驚かせた。当初は食事の代替需要を狙い、「不規則な食事の合間に適時食べられる“適時食”として開発したが、腸内環境が注目を集めるようになり、その時流にいち早く乗れたのが良かった」という。

 一方で、開発の過程でチョコに乳酸菌を加えると、予想以上にさまざまなメリットを生み出した点もポイントだったようだ。

 「乳酸菌をある条件でチョコレートに混ぜると耐酸性がアップし、常温で長期間保存可能になる。乳酸菌関連マーケットでユーザーが抱えていた、すぐエネルギーにならない、保存が難しい、賞味期限が短いといった不満は、すべて我々の商品で解決ができる。これがヒットにつながった」と分析した。



河合克美氏はロッテホールディングス取締役にして株式会社ロッテ取締役副社長CMO。
CMOとは聞きなれない言葉ですが、正式名称はChief Marketing Officer、つまり最高マーケティング責任者というべき役職です。
最近欧米の大企業が取り入れたことで日本でも導入する大企業が増えているのだそうです。
ロッテのマーケティングの責任者ですから新製品の発表会には必ず顔を出しているおり、つまりロッテの対外的な顔と言ってよいでしょう。

注目すべきは出世のスピード。
河合克美氏はカネボウ、博報堂を経て2004年にロッテグループの広告会社であるロッテ・アドに入社。2005年には統轄部長を務めていました。
2008年10月1日にロッテ・アドがロッテ本体に業務移管されると河合克美氏もそのままロッテ本体に移籍。取締役に就任しました。
その後2014年には常務取締役CMOに就任しており、2015年には専務取締役CMOに就任していました。
2016年にはロッテHD取締役兼ロッテ取締役副社長CMOに就任しています。

まさにエース級の人物。本社からの天下りやお飾りのオーナー代行ではありません。
河合克美氏のオーナー代行就任はロッテHDが球団をこれまで以上に重要視していることを示していると言えます。
今や千葉ロッテマリーンズはロッテが企業イメージを維持するうえでの生命線と言えるのです。
日本人の嫌韓感情の拡大、ロッテトップの実刑判決などでロッテは企業イメージが悪化しています。
球団はマスコミへの露出が高く、ロッテが日本企業であるとアピールするための絶好の媒体です。
マーケティングのトップを球団に送り込んだのですから、球団を企業イメージ向上のために最大限利用することになるのでしょう。
おそらく、ロッテが球団を身売りする可能性は当面の間は無くなったと思われます。

球団への影響はどうでしょうか。
広告会社出身でマーケティングのプロである河合オーナー代行と、経営と財務のプロであるみずほ銀行出身の山室社長が手を組むわけですから、経営面で言えば最強のタッグが出来上がったことになります。
おそらく今後も様々なイベントや集客策を打ち出していくことになるのでしょう。

ただ、残念ながら球団を強くしようとは考えていないようです。
考えてみれば当たり前の話で、球団の最大目標である単体での黒字化は優勝してしまうと達成できません。
年俸が高騰し人件費が増大するからです。一方球場のキャパシティやグッズの売り上げには限度があり、支出を上回る収入の増加は非常に困難です。

したがって、知名度のある青年監督が貧弱な戦力で健気に奮闘し、そこそこの戦力でそこそこの順位を維持することがロッテHDにとっては理想なのでしょう。
試合に勝てなくても客が来ればいいのですから、勝敗をうるさく言わず、かつ単価の高い客を増やしていけばようのです。
今後も来場者数を増やすための取り組み、つまりボールパーク化などのイベントを積極的に行っていくのではないかと思われます。
幸い日本には判官びいきという言葉もあります。優勝しなくても日本人の同情心を誘えば人気を獲得できるのです。
とは言え、あまり予算を絞りすぎると昨年のように最下位を独走して企業イメージにも響いてしまいますから、多少の投資はしてくれると思います。あくまでも多少ですが。

ただし、オーナー代行職を返上した重光昭夫氏ですが、球団の取締役には留まります。
ロッテHDの株を買い集め、昭夫氏の株式保有率が1.38%から4.00%に上昇したという報道もあります。
そして同じく実刑判決を受けたはずの重光武雄氏もオーナーのまま。こちらも辞任の気配がありません。
重光武雄氏は球団をどのように考えているのでしょうか。
瀬戸山氏の自伝でこんなくだりがありました。

プロ野球/9 V立役者、赤字で放出 2010年11月-ロッテ「下克上」(毎日)
10月19日、CSファイナルステージでリーグ1位のソフトバンクを先発・成瀬善久(現ヤクルト)が4安打無四球で完封し、日本シリーズ進出を決めた。歓喜のビールかけに沸いた福岡から翌朝、重光武雄オーナーに報告するため東京へ直行した。「このたび、日本シリーズ進出を……」と切り出した瞬間、重光オーナーは「そんなことは、どうだっていいんだよ! 赤字はどうなってるんだ」。前夜の余韻が吹き飛ぶほどの怒声と鬼の形相に面食らった。

 手前みそだが、04年に私が着任した時と比べると、この年の売り上げは約4倍の80億円。年間40億円あった赤字も20億円を切ろうとしていた。それでも重光オーナーは史上初の「下克上V」には全く興味を示さず、「来年は(赤字が)10億円を切るように」と求め、経営者たるものの姿を見せつけられた。


優勝したのに赤字拡大を叱責される。これでは選手たちの立場がありません。
昭夫氏の方がパレードに出席して嬉しそうだっただけまだマシです。

このように、ロッテ球団史上初めて重光家以外の人物がオーナー代行に就任することになりましたが、重光家の影響力はまだまだ残りそうです。
赤字解消とチーム強化の両立は困難ですが、ファンとしては球団が少しでもいい方向に向かって行くのを祈るしかありません。
今後の動向を見守りましょう。

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source : マリンブルーの風